車検は通るの? 最低地上高はOK?
マフラーカッターを装着する際は車検などへの配慮も必要だ。前述の通り確実に固定されていることはもちろんだが、注意したいのは「道路運送車両の保安基準」に定められている最低地上高だ。
最低地上高とは車両の最も低い場所と地面との距離のこと。例えば前輪と後輪の間(ホイールベース)が一般的な150cm~299cmのクルマの場合で、9cm以上(普通自動車・軽自動車ともに同じ)。
さらに、クルマの最先端から前輪の中心まで、クルマの最後端から後輪の中心までのそれぞれの長さ、いわゆるオーバーハングについても規定がある。例えば、前後のオーバーハング区間がそれぞれ56cm~72cmの車両は、やはり9cm以上ないと車検に通らない。マフラーカッターを装着した場合は、リヤバンパー最後端から後輪中心部までのオーバーハング区間における最低地上高が関係してくる。車高を下げている場合には最低地上高を確保できないこともある。もちろんローダウンの有無にかかわらず、定められた最低地上高よりマフラーカッターの最下部が低い場合は車検に通らない。
ちなみに最低地上高の数値は、車両の大きさで変わる。例えば、ホイールベースが300cm~349cm、オーバーハングが73cm~81cmの車両では、最低地上高はそれぞれ10cm以上とより厳しくなる。
このようにクルマの車検などに関連する法律は、なかなかやっかいである。今やマフラーカッターに限らずクルマのカスタムパーツはインターネット通販でも簡単に入手が可能だ。だが、きちんと車検に通したり、しっかりと装着するためには、これも先述の通り、自信がなければプロの専門ショップなどに任せるべきである。手軽に楽しめるはずのマフラーカッターが思わぬ出費や事故などを招かないようにしたいものだ。