次なる時代の魁を予感させるラリーアート復活
これ以降、スタリオンがサーキットで活躍する姿を見かけることはなくなり、1990年にはスタリオン自体も、GTOに後を託して表舞台から姿を消すことになってしまいました。そしてそのGTOも2001年に生産を終了し、その後、三菱のモデルラインアップにはフラッグスポーツは“空席”のままとなってきました。
最後に、今回のラリーアート復活発表に際して想い描いた夢物語を紹介しておきましょう。それは日産からOEMで新型フェアレディZの供給を受け、スタリオンを復活させる。それをベースに電気自動車にコンバートするというプラン。一見破天荒ではありますが、去る4月にはFIAが電動GT(e-GT)カテゴリーの創設を発表したばかり。これまでi-MiEVやMINICAB-MiEVなどの軽自動車規格を筆頭に、さまざまな電気自動車(BEV)やプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)を生産してきた三菱には、同門である日産とともにこうした電動化の期待が高まっています。フォーミュラEに参戦している日産と並行して三菱がe-GTに挑戦するというのは、あながち無理筋な話ではないのかな、とも考えます。
現在、フォーミュラEに参戦しているジャガーが、より市販モデルにイメージの近いe-GTにコンバートしてきたら、1986年のインターTECの再現も! と夢はますます膨らんでいきます。