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スバリストにお馴染みの「プロドライブ」! レース業界の「優勝請負集団」サクセス秘話

モータースポーツ活動事業の成就請け負い集団

 プロドライブという名を聞くと、スバルのWRC参戦時代を想起させるクルマ好きも多いのではないだろうか?しかしレーシング現場を取り仕切り世界最高峰にのし上げてゆく遂行能力は、スバルばかりではなくフォード、ルノー、BMW、アストンマーチン、と驚くほど多くの自動車メーカーのワークス活動に展開されてきてもいる。プロドライブとは何か、枚挙にいとまがないだけに一面だけでもお伝えしよう。

WRCチャンピオンのコ・ドライバーのリチャーズ氏が設立

 イギリスオックスフォード州バンブリーに拠点を構えるプロドライブ社は、ラリードライバーのアリ・バタネン(マシンはフォード・エスコートRS1800)とタッグを組み、コ・ドライバーとして1981年にWRCチャンピオンに輝いたデビッド・リチャーズ氏が、1984年に開設した小さなワークショップが起源だ。 わずか4人でスタートしたプロドライブは、5度にわたるWRCチャンピオン(マニュファクチャラーズチャンピオン3回、ドライバーチャンピオン2回)、さらにBTCCチャンピオンを5回獲得するなど、ラリーフィールドだけでなく、サーキットレースにも精通する高い技術力を有する。現在ではラリーやレースを通じて得たノウハウをベースに、モータースポーツ界以外の自動車業界にも参入している。

 主力となるモータースポーツ活動では、エンジンやトランスミッション、シャーシなど、競技用車両のトータルプロデュース、製作、研究開発をおこなう。特にスバルと共に初代インプレッサで参戦したWRCでは1995、96、97年と3年連続でマニュファクチャラーチャンピオンを獲得したことが有名だ。

 ほかにも前述のBTCC(イギリスツーリングカー選手権)にてBMW M3で参戦しチャンピオンを獲得。ほかにもWEC(世界耐久選手権)や世界ラリークロス選手権のオペレーションを担うなど最高峰のモータースポーツの世界で活躍を続けている。

 こうしたモータースポーツで得たノウハウをベースにオリジナルのストリート用パーツのほか、わずか6.9kgの軽量折り畳み自転車や、電動化を見据えたフォードトランジットバンをベースとしたハイブリッド救急車の開発など幅広いニーズに応えるグローバル企業として注目されている。

開発能力は多くのスポーツパーツへも展開

 WRCでスバルと手を取り合ったことで、以前オートメッセWEBでも紹介した初代インプレッサをベースとしたプロドライブP1やスバルR1をベースとした試作車のP2、さらには2代目インプレッサWRX STiに設定されたプロドライブスタイルなどの発売により、スバルファンからは一目置かれるメーカーだ。

 ちなみに1998年に登場したスバル初代プレオRSに搭載されたマニュアルモード付i-CVT「スポーツシフト」の名称はプロドライブの登録商標で、以降3代目、4代目レガシィ、2代目フォレスター、2代目インプレッサなどのマニュアルモード付ATの名称は「スポーツシフト」に統一されていた。

 一方プロドライブブランドのスポーツパーツはブリヂストンリテールジャパン株式会社がプロドライブ社のライセンス契約を受け、製造、販売を行っている。ブレーキシステムや車高調整式サスペンションをはじめ、鍛造アルミホイールはその精度の高さから多くのユーザーから人気となっている。

 プロドライブ=スバルと思われがちではあるが、現在発売されているスポーツパーツのほとんどは、スバル以外の国産各メーカーのスポーツモデルに適合するアイテムが数多くラインアップされている。とはいえ、プロドライブというブランドはWRCでのイメージもあり、スバルオーナーから人気が高い。特にプロドライブブランドのホイールは、古くから5H PCD100というスバル車ならではの少数派の規格にも適合するものが多く設定されていることも人気の秘密だ。

 ただ、最近ではトヨタ86やトヨタプリウスなど、人気モデルがこの規格としていることもあり、以前ほど選択範囲が狭いということもなくなってきたが、依然スバルオーナーからのプロドライブブランドの神話性は高いといえる。

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