注目は徹底的にビジュアルを重視したエンジンルーム
このクルマのハイライトはボンネット下にある。補器類や配線を可能な限り隠し、露になった部分に高機能かつビジュアルに優れたパーツをインストール。メカニカル感が強調されたエンジンルームは見た瞬間に誰もが釘付けになる。 特にサージタンクやインテークパイプを排除し、ファンネルが装着された4連スロットルは昔のレーシングカーを思い起こさせるノスタルジーな雰囲気。オールドファンにも共感が得られるスタイルだ。
カラーコーディネイトの基調はモノトーン。エンジン&ミッションはシルバー×メタル調塗料、オルタネーターはガンコートで塗装。その上で世界中から納得できる素材やパーツを吟味しインストール。エンジンレイアウトの関係で隠すのが難しい配線類は可能な限り束ね、さらに純正スロットルをマウントするステーを加工して配線を隠すなどなるべく存在感を消すように工夫。シンプルな美しさを追求する職人技が凝縮されている。 エンジンルームはインテリアと同じく、ボディと同じ塗装が施されているが、シェイブドベイの特徴である穴埋めやボディの極端な造形変更は年数が経過すると割れたり、錆びたりする理由から行ってない。「クルマを長く愛用してほしい」。そんな作り手の愛情を感じるマシンメイクは好感が持てる。
現状で完成ではなく、足まわりを見直したり、レーシングハーネスを使ってさらに配線を目立たなくするなど、今だ進化の途中である柳沢号。愛車に情熱を注ぐ気持ちはチューニングもカスタムも同じ。今後どこまで高みを目指すのか、楽しみな1台である。
■エンジン
SARD 4連スロットルキット(エアフロレス、インテークマニホールドセラコート加工)、純正ECU現車合わせセッティング、戸田レーシング・スーパーフローファンネル/エキゾーストマニホールド/マフラー/フライホイール/プーリーキット、TRDオイルクーラー、MISIMOTOラジエータ/オーバーフロータンク/ラジエータホース/電動ファン、Racer X Fabrication エンジンオイルフィラーキャップ/オイルフィルターサンドイッチブロック/フューエルレール/VVTカバー、Radium Engineering ブローバイタンク、EARL’Sフィッティング、APMステンレスボルト、エンジンルームボディ同色ペイント、エンジン本体&ミッションケース・シルバー×メッキ塗装、オルタネーターガンコート塗装、エンジンメンバーパウダーコート、エンジンアンダーカバーポリッシュ仕上げ、バッテリー/ヒューズボックス/ABSユニット/インジェクターユニット移設、配線一本化&延長加工
■駆動系
TRDメタルクラッチ、ワンオフクラッチマスターシリンダーキャップ
■サスペンション
KWクラブスポーツ2WAY車高調キット、TRD前後スタビライザー、Megan Racing ロアアーム/トーコントロールアーム/テンションアーム
■ブレーキ
ROTORAブレーキキット(F=鍛造4ポットキャリパー×355φ2ピースローター、R=鍛造2ポットキャリパー×316φ1ピースローター)、NEOPLOTブレーキマスターシリンダーストッパー、ワンオフブレーキマスターシリンダーキャップ
■ホイール&タイヤ
Titan7 T-R10(F/R9.5J×18IN40)、NITTO NT01(FR245/40R18)
■エクステリア
サイオンFR-S用ヘッドライト/フロントサイドマーカー/テールレンズ/エンブレム/ルーフアンテナ
■インテリア
Renownシケインダカールコンペティションステアリング、BLOXシフトノブ、レカロRS-GEフルバケットシート、タカタ4点式レーシングシートベルト、OKUYAMAフットレスト/ヒールアジャストプレート/パッセンジャープレート、TRD3連メーター、フロアボディ同色ペイント、86レーシング純正ロールケージ+サイドバー2本追加(ボディ同色ペイント)、リヤシート&リヤ内装取り外し、Checkerd Sportsバッテリーマウントブラケット