クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CUSTOM
  • クルマの「頭脳」をイジるチューニング! 「フルコン」「サブコン」のメリット&デメリット
CUSTOM
share:

クルマの「頭脳」をイジるチューニング! 「フルコン」「サブコン」のメリット&デメリット

投稿日:

TEXT: 増田高志  PHOTO: Auto Messe Web編集部

単独で制御できる万能型の「フルコン」

 純正コンピュータに多くを委ねているサブコンに対して、フルコンは純正コンピュータの力を借りずに単独でエンジンが動かせる万能ツールだ。  

 なかには純正コンピュータを残してフューエルポンプの作動やアイドルアップの機能を任せているケースもあるので、サブコンと混同しがちだが、まったく別物。手間を惜しまなければフューエルポンプもアイドルアップも純正コンピュータなしでも作動させられる。

 肝となるのは吸入空気量を決めるセンサーだ。空気量がわからなければ燃料の量は決められない。市販車のほとんどはホットワイヤータイプのエアフロセンサーを使って実際の空気量を測定するLジェトロ方式を採用している。

 フルコンにした場合、ホットワイヤーを活かすこともできるが測れる空気量が決まっていたり、吸気抵抗やトラブル防止のために取り除くことが多い。ターボの場合は圧力センサーで吸入空気の圧力を測定して、空気量を予測するDジェトロ方式にすることが主流だ。NAの場合は同じエアフロレスではあるが、ダイレクトにアクセル開度で空気量を予測するスロットル・スピード方式が好まれる。

「フルコン」ならシビアに細かく制御可能

 もうひとつエンジンを動かすための必需品がクランク角センサーだ。クランクの角度からピストンの位置を割り出して、燃料噴射や点火のタイミングを判断する。 

 その他にもセンサーは使われているが、それらはエンジンがスムーズに機能するための補正用だ。水温センサーは寒い朝の始動性を向上させるために活用。吸気温度センサーは暖かいと密度が減って寒いと密度が増える空気の特性に対応している。スロットルポジションセンサーではアイドリング状態や加速増量などを判断。

 よりシビアなセッティングを行う場合は大気圧を測定して、標高の違いによる空気の濃さも反映させることもある。各センサー類はもともと使われていた純正品が活用できる場合もあるが、フルコンとの相性の良い高性能なものに変えることが多い。ノーマルコンピュータとは全く別な制御方法なので、本来使われているノッキングで点火時期を遅角するノックコントロールもフィードバック機能も使えない。必要な場合は改めてセットし直す必要がある。現在のフルコンの中にはそれらに対応できるシステムがある。

「フルコン」はセッティングが肝になる

 フルコンはチューニングのレベルに関係なく柔軟に対応できるのが最大の強みだ。しかしセットアップはゼロから構築していかなければならない。そのデータには正解というものがなく、セットアップする人間の考え方が反映される。だから同じ仕様のクルマに同じフルコンを使ったとしても味付けは大きく異なる場合も少なくない。それが魅力だったりもする。

 セッティングは絶対的なパワーよりも始動性だったり、中・低速域のアクセルワークだったり、快適性やフィーリングに関係する地味な味付けのほうが難しいと言われている。

12
すべて表示

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS