ピット戦略により後退し9位フィニッシュ
ナスカーの世界で唯一の日本人オーナーである服部茂章代表が率いるチーム「HATTORI RACING ENTERPRISES(HRE)」は、長年アメリカで人気のカーレース「NASCAR(ナスカー)」の「CUP(カップ)」、「Xfinity(エクスフィニティ)」、「Camping World Truck(トラック)」という3大カテゴリーのうちのひとつ、トラックシリーズに参戦している。
決戦の舞台はナッシュビルスピードウェイ
今回トラックシリーズ第12戦の舞台となるのはテネシー州にある1周1.33マイル(約2.145km)のDシェイプ・オーバル(D型の楕円形)のナッシュビルスピードウェイ。路面は全面コンクリート舗装でバンク角はフロントストレート9度、バックストレート6度、コーナーで14度と浅く滑りやすくなっており、それでいて路面には継ぎ目があってバンピーで、タイヤの消耗が勝敗を分けるポイントとなるコースとなる。
このナッシュビルのコース150周で争うこととなるトラックシリーズ第12戦の「Rackley Roofing 200」は6月18日(金)のワンデーで、練習走行・予選・決勝を行う。午前10時から行われたフリー走行では、16号車はピットインを繰り返しながらセッティング変更を重ね、最終的には29秒97の6番手のタイムを記録。そして1ラップのタイムアタックで臨む予選では、30秒15のタイムで2列目イン側の3番グリッドを獲得した。
決勝は一進一退を繰り返し9位フィニッシュ
その決勝レースは3ステージ制で、第1ステージ45周、第2ステージ50周、そして最終ステージが55周となる。HREの16号車はレースがスタートすると同時に好ダッシュを決め、2番手にポジションを上げ、すぐにトップに並びかける勢いで走り出す。この第1ステージは非常にクリーンな状態のまま、ステージチェッカーが出され、ヒル選手は2番手でチェッカーを受ける。
当初のチーム戦略ではこのステージブレイクでコースに留まり最終ステージを上位からスタートする予定だったが、チームはさらなるハンドリングの向上を狙いピットインを指示。セッティング変更と共に給油、タイヤ交換を行い18番手から最終ステージへと向かうが、この戦略変更が結果的には裏目に出てしまう。
シリーズポイントが均衡している中で、16号車はこのトップ10フィニッシュによるポイント追加によりシリーズランキング3位をキープした。次戦も、トラックシリーズとエクスフィニティシリーズの両レースに参戦。トラックシリーズ次戦はポコノレースウェイでの「CRC Brakleen 150」。特徴的な三角形のトライアングルコースでの一戦となる。