SARD:初代86チーフデザイナーが手掛ける造形美
サードのエアロパーツのデザインは、初代86のチーフデザイナーであった古川高保氏が手掛けている実はサードの初代86用エアロやGRスープラも同じ。そしてすべての共通コンセプトには「センシャル(S)・アバンギャルド(A)・レーシー(R)・デザイン(D)」を採用している。
サードのアイデンティティとなるマスクは、横軸を基調としつつ、バーチカルツインインテークを配置することで、低重心かつワイドに構えたスタンスとなっている。レースの世界で培った知見を商品に取り入れ、高性能で高品質、独自性のあるカスタマイズを創出すべく開発されたのがGRなのだ。
写真を見てもらうと、初代と共通性のあるデザインを採用していることが見てとれるだろう。フロントマスクのバーチカルツインインテークは、まさにサードらしい表情になっている。中央部の台形グリルもサードらしさを強調。サイドフォルムには、フェンダーガーニッシュを装着。9mmの厚さで車検対応のモデルである。これがフロントフェンダーダクトの下部からリヤに向かってつながり、フロントで生まれたワイドなイメージをクルマ全体に与えている。
特徴的なのはリヤコンビネーションランプの存在だ。丸形テールランプを採用することで、リヤの印象は大きく変わる。ダックテール上部に装着されたLSRウイングは、左右にラウンド感を持たせた大人のフォルム。大げさなリヤウイングに拒否感を持つ人にとっては、魅力的なパーツと言えるだろう。
Ti‐Zマフラーは、初代と共通のデザイン。ブルーのロゴとインナー部が、特別なエキゾーストシステムを装着している感覚を生む。全体的に大人の印象に仕上がっているサードGRだ。
ただし、大人になってもレーシーさやスポーティ感は忘れたくない。そんな人にオススメのパッケージと言えるのではないだろうか。
GR86がカスタマイズ界の主役になるのは間違いない
今回はトムスとサードの2ブランドについて新型86を深掘りしたが、6月6日に富士スピードウェイで開催された「FUJI 86 Style with BRZ」では、スーパーチャージャーを搭載したHKS、ターボを装着したトラストなど、カスタマイズ業界がGR86に注目しているのは間違いない。初代86から乗り換えようと思っている方も、GR86で初めてチューニングを楽しみたい方も、愛車を手に入れたときから自分好みに仕上げられるはずだ。今から各社の提案にアンテナを張っておくのが得策と言えるだろう。