「電源確保で快適性を手に入れる」が今どきの楽しみ方
キャンプの語源を調べてみると、ラテン語で平らな場所、広い場所を意味する「camps」からきています。その意味は「野営」、「露営」とされ、狩猟や放牧、遊牧、戦争(兵士が天幕を使って一時的に宿泊する場所)での簡易宿泊を指しているのです。元来キャンプとは自然のなかで野営をすることであり、不自由さが伴う厳しいものでした。
しかし、現在の『キャンプ』はレジャーのひとつとして注目を集め、「快適性」や「娯楽性」を追求することで新たな道を歩み始めています。最近のオートキャンプではPHVやPHEV、ハイブリッドカーが台頭。クルマを電源にすることで家電製品の使用が可能になり、快適な別荘感覚で楽しめるようになりました。ということで、今回は近代キャンプにおける便利なガジェットアイテムをリサーチし、その魅力と必要性に迫ってみたいと思います。
大容量ポータブル電源がキャンプを変える
電源が取れるPHVやハイブリッドカーではない一般的なクルマでは、携帯性に優れたポータブル電源の確保がキャンプの快適性を大きく変えるといっても過言ではありません。ポータブル電源の価格はピンキリで、安いものであれば数千円から手に入れることもできますが、安価なものは容量が低くスマホの充電程度で終わってしまいます。
最近では本体に予備バッテリーを接続することで7000Wの定格出力を発揮する高出力モデルも市販され、これだけの容量であれば家電製品を自由に使って自宅と同じスタイルでキャンプが楽しめます。IHグリルや電子レンジ、扇風機、ヒーターを使うことができ、テントのなかでコタツを楽しむことも不可能ではありません。
ポータブル電源の進化が、キャンプの可能性を大きく変えることは間違いなさそうです。まずはポータブルバッテリーを確保すること。それがこれからのキャンプを快適に楽しむ賢い方法になりそうです。
炭火の美味しさと炊飯器の炊きたてご飯の最強コンビ
最近ではキャンプのオール電化を目指す人も増えていると聞きますが、キャンプの醍醐味と言えば遠赤外線効果のある炭火を使ったBBQ(バーベキュー)。滴る肉の脂が炭で焼け、その煙が燻製効果となって美味しさを倍増させるのです。もちろん、焼肉やステーキのお供はホカホカの白ご飯……。最近はメスティン(取っ手付きのアルミ飯盒)を使っての飯盒炊飯が流行のようですが、炊飯器で炊いた白米はやはり手軽で美味しいです。
そこで、焼き物は炭火のグリル、ご飯は炊飯器と使い分けることで“キャンプ飯“がより美味しくなるのです。自宅で使用している炊飯器でもOKですが、電化するキャンプに向けて携帯用・車載用の炊飯器も市販されています。安いものであれば3000~5000円程度で手に入れることができます。
テント内の空気を循環させ快適空間を作るサーキュレーター
これからの季節、用意しておきたいガジェットと言えばサーキュレーターです。テント内の空気を循環させることで過ごしやすい空間を作るだけでなく、扇風機としても機能するので熱帯夜のテント泊でも威力を発揮してくれます。内部から入口に向けて風を送れば蚊や虫の侵入を防ぎながら涼しさがキープでき、持ち運びに便利なタイプであればBBQや焚火の火起こし用の送風機としても利用できます。