街乗りでも快適性や操縦安定性がほとんど犠牲になっていない
最近流行となっている“アゲ系カスタム”。これは本格的なSUVモデルだけではなく、軽トラ軽バンといった働くクルマから、ミニバン、コンパクトカーをベースにしたものまで多種多様なものが登場している。
そんなアゲ系カスタムのキモともいえるのが、ゴツゴツした無骨なルックスが魅力のオフロード系タイヤだろう。いかにも悪路走破性が高そうなトレッド面と、モデルによってはホワイトレターが備わっていたり、デザイン性に富んだサイドウォールが備わっていたりとビジュアル面でのインパクトも大だ。
しかし、その無骨な見た目から乗り心地や操縦安定性の面で不安を覚える人もいるかもしれない。そこで今回、筆者が実際に装着した感想を率直にお伝えしたいと思う。
ホワイトレターも相まって第一印象がワイルド!
今回オフロード系タイヤを装着したのは、スズキのスペシャリティ軽自動車として1998年に登場したスズキ Kei。当時はワゴンRとジムニーの間を埋める車種として登場したが、よくよく考えてみれば今でいうところのクロスオーバーSUVではないか? ということで白羽の矢が立ったもの(あと激安だった)。 そしてそこに組み合わされるタイヤはトーヨータイヤがリリースしている「オープンカントリーR/T」をチョイスした。
オールテレインタイヤ(A/T)とマッドテレインタイヤ(M/T)の特徴をミックスしたラギッドテレインタイヤ(R/T)であるこのモデルは、オフロードタイヤ的なワイルドなルックスとオンロード性能を兼ね備えたモデルとして知られており、街乗りが中心の筆者のような使い方にもマッチするという判断からのチョイスである。
今回はホワイトレターが備わる165/80R14サイズを選んだが、これは純正タイヤよりもやや外径が大きくなるもの。ただしKeiはもともと車高が高めだったこともあり、日常走行ではボディとの干渉もなく、スピードメーターのズレも許容範囲内に収まっていた。
見た目の第一印象は、とにかくワイルド。それまで車高を落としてスポーツ系のタイヤばかり履いてきた筆者であるが、こういうタイヤも遊び心があってアリだと感じた。またホワイトレターがいい味を出しており、クルマ全体の印象が大きく変わったのも嬉しいポイントだ。