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まさかの「シャコアゲ」ジューク爆誕!「フェアレディZ」オマージュで日産ファンは狂喜乱舞

ボンネットの反射を防ぐつや消しも再現

 先日、欧州日産が発表した「ジューク ラリートリビュートコンセプト」。これはフェアレディZ(240Z)がサファリラリーで優勝してから今年で50周年となることを記念したコンセプトモデルだ。

 オマージュ元になったのは、1971年に開催された、第19回東アフリカサファリラリーの優勝車、ゼッケンナンバー11を付けたエドガー・G・ハーマン/ハンス・シュラー組が駆ったフェアレディZだ。

 この年はフェアレディZにおいて初めてのサファリラリー参戦であったのだが、にもかかわらず総合優勝を勝ち取り、前年のブルーバード(510型)に続く2年連続の優勝。「ラリーの日産」のイメージを強く植え付けることになったというワケだ(ちなみにこの年は2位にもフェアレディZが入り、ワンツーフィニッシュとなっている)。

ステッカーワークも往年のマシンをオマージュ

 今回登場したジュークをよくチェックしてみると、鮮やかなレッドのボディカラーはもちろん、ブラックアウトされたボンネットやそのボンネットに備わる補助灯までも再現されている。

 ちなみにボンネットがつや消し黒で塗られている理由はボンネットに太陽光などが反射して運転の妨げにならないための配慮であり、ロングノーズのフェアレディZでは特に効果があったのかもしれない。

 そしてゼッケンナンバーは当然の如く11を掲げ、フェアレディZで特徴的だったシェルのロゴマークも再現されている。それ以外のスポンサーロゴは権利の関係なのか、残念ながら再現されていなかったが、装着されるタイヤはダンロップのGRANDTREK AT2となっているのにはニヤリとさせられるだろう。

 実はオマージュ元となったフェアレディZには同じくダンロップのSP44(PW51)が装着されており、偶然の一致ではなく、確信犯的なものであることは間違いない。

 残念ながら内装は明らかになっていないが、リヤにはハッチゲートを廃してスペアタイヤが2本積まれていることが確認できる。これもオマージュ元のフェアレディZがリヤゲート内部にスペアタイヤを搭載していたことが元ネタということになるだろう。

なぜ新型フェアレディZではなくジュークがベースだったのか?

 このように元ネタが分かっていればより楽しむことができるジューク ラリートリビュートコンセプトであるが、一番気になるのはなぜベース車がジュークなのかということだ。

 奇しくも今年の夏には新型のフェアレディZ発表が控えており、50周年を記念するのであれば新型フェアレディZをベースにするのが間違いないハズ。まだ細部が公開されていないとはいえ、このジューク ラリートリビュートコンセプトもCGで制作されたものだから、そこは大きな問題ではないだろう。

 ではなぜジュークなのか? それを解くカギはこのコンセプトを発表したのが「欧州日産」であるということ。

 欧州日産と言えば、過去に初代ジュークをベースとし、R35GT-Rのパワートレイン一式をごっそり移植した「ジュークR」を発表し、実際に実車を作成。さらにそれを販売までしてしまったという“前科”があるのだ。

 そんなジュークに対して人一倍こだわりのある欧州日産だからこそ、このトリビュートコンセプトのベースをジュークにした、と考えれば納得できるのではないだろうか?

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