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HREタンドラ、5位フィニッシュでプレイオフ進出を決める!【2021NASCARトラックシリーズ第13戦】

セッティングに苦しみながらもレース後半でしっかりと追い上げる

 アメリカでもっとも人気のあるカーレース「NASCAR(ナスカー)」の「カップ」、「Xfinity(エクスフィニティ)」、「Camping World Truck(トラック)」という3大カテゴリーのうちのひとつ、トラックシリーズに長年参戦。2018年シーズンはタイトルまで獲得しているのが、ナスカー界で唯一の日本人チームオーナーである服部茂章代表が率いるチーム「HATTORI RACING ENTERPRISES(HRE)」。今季も若手オースティン・ヒル選手を起用しトラックシリーズに参戦し、エクスフィニティにもスポット参戦を続けている。

 前週のナッシュビル戦に続いての連戦となるトラックシリーズ第13戦が、ペンシルベニア州・ロングポンドにあるポコノレースウェイで開催された。HREは、この連戦にトラックシリーズだけでなくエクスフィニティシリーズにもスポット参戦し、忙しい週末が続く。

バンク角が特殊なオーバルコース「ポコノ」にて

 ポコノは1周2.5マイル(約4km)のトライオーバルコース。「3ターン・3ストレート」という特殊な形状を持ち、バンク角が14度、8度、6度とそれぞれ異なる形状とその特殊性から「トリッキートライアングル」といった愛称で呼ばれている。

 トラックシリーズ第13戦「CRC Brakleen 150」は、フリー走行&予選を行わない、決勝レースのみのレースフォーマットとなっている。スタートポジションについては、前戦のレース結果からの抽選により、HREの16号車は4番グリッドを獲得している。

 3ステージ制の第1ステージ/15周、第2ステージ/30周の各チェッカーの後、最終ステージがあり、全60周(150マイル/240km)で争う決勝レースは、6月26日(土)正午にスタート。HREの「#16 TOYOTA TSUSHO TOYOTA TUNDRA」は2列目イン側からスタートするも、後続車のクラッシュにより直後にイエローコーションが出され、5周目に3番手から再スタートが切られる。しかしトップ車両の失速に行く手を阻まれてしまい、序盤は7番手から追いかける展開となった。その中段の混戦の中で順位を入れ替えながらの接戦を繰り返し、16号車は第1ステージは8位でチェッカー。レース距離が短い今回のレースは、第2ステージまで給油なしで走り切れることもあり多くのチームがこのステージブレイクでコースに留まっていたが、ヒル選手は車両バランス改善のためにピットイン。

 給油と4本のタイヤ交換とセッティング変更を施し16号車は24番手でコースに戻り、第2ステージはスタートした。20周目にリスタートし、わずか10周の第2ステージだったが、ヒル選手はスタートダッシュを決めて10台を一気に抜いて14番手にジャンプアップ。中段の混戦から追いかける。第2ステージチェッカー3周前に最終ステージのスタートポジションを有利にするために前車が次々とピットインする中、オースティンはポイント獲得を目指しコースに留まる戦略を取り、5番手にアップ。さらに4番手まで上げてステージチェッカーを受ける。

 このステージブレイクで給油、4本のタイヤ交換、さらにグリルにテープを追加してコースに復帰。ヒル選手は12番手から最終ステージのスタートを迎える。

 

プレイオフ進出を賭けて上位キープ

  36周目に最終ステージのグリーンフラッグが振られると再びスタートを決めて8番手に順位を上げてヒル選手はトップを追う。レースは終盤に向け、争いは激しさを増してくる。52周目に後続のクラッシュによりイエローコーションとなると、多くの後方のチームは再開後のジャンプアップを目指してタイヤ交換のためにピットインする中、ヒル選手を含めた上位陣はコースに留まった。

 56周目に残り4周で再開のグリーンフラッグが振られたこのリスタートでは4ワイドの展開から16号車は5番手にポジションアップ。トップを目指して攻め続けるも、消耗したタイヤで前車への攻略は叶わず、このままチェッカーとなった。

 貴重なポイントを積み重ねてシリーズ3位をキープしたHRE。レギュラーシーズン2戦を残してプレイオフ進出を決めた。次戦は、7月9日(金)、NASCAR初開催となるノックスビルレースウェイ、1周0.5マイル(0.8km)のダート路面のショートオーバルでのトラックシリーズ第14戦「Corn Belt 150 Presented by Premier Chevy Dealers」となる。

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