現行車よりも見極めは難しい!
そもそも中古車とは、一物一価。ほぼコンディションが同じである新車とは違い、一台一台の内容や程度、状態が違うということである。だが、最近のモデルであっても違いが出るだけに、旧車ともなると、さらに個々の差は拡大。超一物一価と言っていい。それだけに不安になるし、ネットを含めてさまざまな情報や噂がさらにざわつかせてくる。気にし出したらキリがないとはいえ、痛い目に遭っている人もいるのもまた事実だ。ここだけは見ておけてというポイントを、周囲で起こったトラブルからのフィードバックも含めて、整理してみた。
ボディを重視するかメカを重視するか
まずは漠然としているが、全体的なポイントから紹介していこう。もちろんボディもメカもちゃんとしているのがベストではあるが、予算の都合などによって完璧な状態の個体が買えるとはかぎらない。そのときにどうするか?
「ボディさえしっかりとしていればメカはなんとでもなる。ボディをレストアするのはそもそもメカよりも費用がかかる」という説と、「ひどい場合を除いて、ボディは見た目の問題。走ってナンボだけに、メカのほうが重要」という説がある。それぞれの理由を聞くと、どっちもどっちだけに正解はなく、自分としてどっちを支持するかを明確にしておくといいだろう。
ボディにサビが発生しているか
今回は上記のふたつの説に対してどちらも寄らず、ポイントを挙げていくことにする。まずはボディのサビ。旧車といえばサビと言っても過言ではないだけにチェックしておきたいが、パッと見られるところはなんとでもごまかせるもの。
それでも下を覗き込んだり、ボンネット、トランクの中も見て、可能ならフロアカーペットをめくってチェックしたい。またリフトに上げて下まわりを確認できればより良い。安い買い物ではないので、よほどの理由がない限りは店も上げてくれるはず。
ボディが放つ雰囲気
新車から何も手が加えられていないボディのほうが珍しく、そこにこだわっているといつまで経っても買えない。実際はちゃんと直してあるかどうかが問題で、素人には簡単に見抜けないもの。とはいえ、ちょっと離れたところから全体を眺めてみると、雰囲気の違いが感じられることがある。ダメなクルマはなんだか、全体がピシッとしていない。感覚の話だが、意外に見抜けたりするものだ。
内装の割れや焼け
走るのにはそれほど困らないものの、雰囲気が台無しだったり、補修するのに費用がかかるのが内装だ。旧車の場合、ダッシュボードが割れたり、シートが破れていたりすることも多いが、これをどこまで許容できるかはしっかりと自分なりに判断したい。またクーラーやヒーター、ラジオ。さらにはメーターなどがちゃんと動くかも見ておくこと。
見逃しがちなトランクの中
最初のところでも触れたが、開けられるところはすべて開けて確認するのが鉄則。意外に見ないのがトランクで、サビはもちろんのこと、ジャッキなどの装備の有無も見ておく。トランクの状態で、真の状態が見抜けるという説もあるほど。確かにボディはピカピカにしてあっても、トランク内は汚いという車両もある。また開けられるところという点では給油口も開けてみると、意外な発見があることがある。