クルマ趣味王国イギリスは博物館の本場
これまで、フェラーリに関する博物館と、ポルシェに関する博物館を紹介してきましたが、今回は特定の自動車メーカーに関わらず、幅広くクルマ趣味を嗜んでいる人向けにお奨めのイギリスの博物館を3つ紹介していきます。
個々の博物館を紹介する前に、イギリスのクルマ事情について触れておきましょう。19世紀後半に施行された悪名高きLocomotive Act(機関車法)によって自動車産業の発展と、モータリゼーションの発達に大いに支障をきたしたイギリスですが、1886年にこの悪法を廃止して20世紀を迎えるころには、いくつかの有力な自動車メーカーが誕生しています。そして自動車大国への道を辿り始めたのですが、第二次大戦後は“英国病”が蔓延し、また日本車の攻勢などもあり、英国メーカーは次第に凋落していきました。
残念ながら現在は、趣味性が高い商品を少ない台数だけ生産する、小規模なメーカーが残るのみ。多くのブランドが廃止され、また生き残ったブランドも、海外資本の傘下に入り、往時の勢いは見る影もありません。その一方で、趣味性という観点から(旧い)英国車の人気は高く、今もってイギリスはクルマ趣味の王国なのです。
ビューリー国立自動車博物館
そんなイギリスの特徴的な自動車博物館と言えば、先ずはヒースロー空港から南西に約80マイル(130㎞弱)離れたハンプシャー州ビューリーにあるビューリー国立自動車博物館。
ブルックランズ博物館
続いて紹介するのはブルックランズ博物館。ヒースロー空港からは15マイル(約25㎞)足らずで、クルマだと30分弱で到着する便利なアクセスも魅力のひとつですが、こちらは舗装された常設のサーキットとしては世界最古とされるブルックランズ・サーキットの“跡地”に開設された博物館です。
その名の由来となった小川(Brook)に架かる小さな橋を渡って入場した先には、自動車博物館だけでなく、超音速旅客機として知られるコンコルドも展示されている航空機博物館や、新旧の2階建てバスをメインに展示されたロンドン・バス博物館も、エリア内に併設されています。
個人的には、この時が初対面となった1979年のウルフWR7・フォードがとても印象に残っています。
英国自動車博物館
最後に紹介するのはヒースロー空港から北西に80マイル(約130㎞)程離れたゲイドンにある英国自動車博物館。
この英国自動車博物館も、先に紹介したふたつの博物館とともに、イギリスを訪れるなら絶対に見ておきたい博物館。お奨めです!!