ホンダ・フリード
コンパクトミニバン、ホンダ・フリードの2列シートモデル。車中泊カーとしても絶大なる人気を誇る、大容量コンパクトワゴンと呼べるフリードスパイク(現フリード+)も、2010年6月から2016年7月まで生産された先代モデルであれば、2010~2012年モデルが、30万円前後で手に入る。
荷室は後席使用時でもフロア奥行925mm、幅1010mm、天井高1050~1185mm(反転モード/スロープモードによる)と広大。さらに後席を低くフラットに格納すれば、奥行は前席最前端位置で2015mm、ベッド長としても1760mm程度はあるのだから、天井高の余裕とともに、車中泊にぴったり。
荷室部分の左右に棚もあり、小物の置き場も考慮されている(コンセプトは「ガレージ感覚で使える荷室」だった)。アウトドアにもってこいのクルマだけに、走行距離が伸びているクルマも少なくないが、それでも5~8万km走行の個体も見つけられそうだ
ホンダ・フィットシャトル
最後に紹介するのは、中古車が30万円前後で手に入る、とっておきの車中泊対応カーの1台、ホンダ・フィットシャトルだ。年式的にはこの予算でも、2012年のハイブリッド車が手に入る(この価格帯で狙える車中泊可能な唯一のハイブリッド車ではないか!)。
スマートキーなど装備も充実しているからうれしい。最新の(というか先代フィットベースの)、車名変更されたホンダ・シャトルと、デザイン的に大きく変わらないのも、9年落ちでも古さを感じさせない魅力のポイントとなる。
荷室は後席使用時で、奥行1020mm、幅975~1020mm、天井高945mmと、スタイリッシュなエクステリアから想像するよりずっと広く、天井も高い。しかも、後席格納時の奥行きはメーカー値で2000mm。実際に寝てみたベッド長は1820mmと、大柄な人でも真っすぐに横になれる寸法だ。しかも、後席格納時のフロアはほぼフラット。マットレスの用意は不可欠だが、凸凹感はほほなし。ヘッドレストを逆付けすることによる、にわか枕の設置もOKだ。
ちなみに当時の上級グレードには、後席シートバック背面に折り畳み式のポケット(収納)が付いていたのだが、ベッド化、車中泊対応としては、ないグレードのほうが、後席を格納した時の凸凹がなくなるので、適している。
個人的にここで紹介した4台のうち、手に入れるとしたら、車中泊空間のゆとり、シートアレンジのしやすさ、多彩さなどで、フリードスパイクか、ハイブリッドで選べるフィットシャトルになるだろう。