3位:5ナンバーサイズからの脱着で戦闘力を大幅に高めた!【ランサーGSRエボリューション5】
なんといっても「勝つためになりふり構わない!」を決定づけたのはエボ5だろう。
第2世代となったエボ4ですら5ナンバーサイズを守っていたのに、225/45R17タイヤを履くため、勝つために大幅にボディを拡幅。全幅1770mmのエボ5は、ランエボがWRCマシンベースであることを認識させてくれるスタイリングであった。
すべては勝つために作られたエボ5は、ランエボ誕生の源をエボリューションする過程で再確認させてくれた。スタイリングは、ガンダムチックなどと称されるようになるが、一段とエアロバランスまで考慮されたエクステリアは、エクステリアの良し悪しはさておき、「勝つこと」にこだわり抜いたことを感じさせる。
走っても軽量でパワフル。空力面も向上され、室内の快適性も高い次元で兼ね備えている。ランエボといえば居住空間とパフォーマンスの両立が自慢。エボ5はスタイリングの好き嫌いは分かれそうだが、ランエボとしては、ある意味頂点と言えるモデルだ。
【主要諸元】
■ランサーGSRエボリューション5
■メーカー希望小売価格/[GSR]324万8000円(発売時)[RS]259.8万円(発売時)
●全長×全幅×全高:4350×1770×1415mm
●ホイールベース:2510mm
●車両重量 GSR/RS:1360kg/1260㎏
●エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
●エンジン型式:4G63型
●総排気量:1997cc
●最高出力:280ps/6500rpm
●最大トルク:38.0kg-m/3000rpm
●駆動方式:4WD
●サスペンション形式 前/後:マクファーソンストラット/マルチリンク
●タイヤサイズ GSR・RS:225/45R17・205/60R15
2位:WRCレジェンドのトミ・マキネンの名を冠したSPモデル【ランサー・エボリューション6トミマキネンエディション】
現在もラリー界の重鎮として活躍するトミ・マキネンの名を冠したトミマキネンエディションは、同氏がWRCのドライバーズタイトル4連覇を記念して発売されたモデル。
それ故にエボ6.5などとも称されるが、舗装路を中心としたセッティングがなされたほか、エアロパーツなどで空力特性を向上。ステアリングギヤ比はGSRもRSと同様のクイックなものに変更され、大口径のシングル真円テールの新構造マフラーが採用された。
ラリーカーを再現できるスペシャルカラーパッケージなど、WRCの競技用ランサーを再現している。ライバルのインプレッサはWRC仕様のカラーリングなどをラッピングした個体をよく見かけたものだが、三菱では純正でそれをやってのけた。ラリーの三菱を感じられるロマンと直結したエボリューション6トミマキネンエディションを2位に選出した。
主要諸元
■主要諸元/ランサー・エボリューション6 トミー・マキネン・エディション
■メーカー希望小売価格/[GSR]327万8000円(発売時)[RS]259万8000円(発売時)
●全長×全幅×全高:4350×1770×1415mm
●ホイールベース:2510mm
●車両重量 GSR/RS:1360kg/1260kg
●エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
●エンジン型式:4G63型
●総排気量:1997cc
●最高出力:280ps/6500rpm
●最大トルク GSR・RS:38.0kg-m/2750rpm・38.0kg-m/3000rpm
●駆動方式:4WD
●サスペンション形式 前/後:マクファーソンストラット/マルチリンク
●タイヤサイズ GSR・RS:225/45R17・205/60R15
1位:栄えあるベストモデルは進化の過程を体現した軽量なレーシングモデル【ランサー・エボリューション9 MR RS】
個人的にエボのベスト1を問われれば、エボ9 MR RSの全部乗せだ(フルオプション仕様)。反則だろうと言われそうだが、当時、真っ赤なボディのフルオプション(BBSホイールやブレンボ製ブレーキ、ビルシュタインダンパーやアイバッハスプリング、オートエアコン、レカロシートなどを装備)で、費用は100万円超仕様の試乗車があったのだ。
当時シッカリ乗っていろいろ考えたので良く覚えているのだが、結論はとにかくパワフルで恐ろしく回頭性が良い、完成された4WDマシンだと感じたからだ。エボらしいパワフルさで4WDならではのハンドリングが残されていたこと。MIVEC付き4G63型エンジンは完成の域にあり、アイバッハ&ビルシュタインのスプリング&ダンパーはしっかりと路面をつかみ、的確なインフォメーションを伝える。第1世代エボからの流れ、進化を続けていたことがエボ9 MR RSで感じられた。
GSRは6速MTで、RSは5速MTであったが、その分トルクが厚くなっており、よりランエボらしいと感じたのかもしれない。自分で操る感が満喫できるコンパクトな4ドアセダンで、4WDのMT車。この条件を満たすエボの究極型はエボ9 MR、なかでもGSRではなくRSがランサー・エボリューションシリーズNo.1の称号を個人的には与えたい!
【主要諸元】
■主要諸元/ランサー・エボリューション9 MR
■メーカー希望小売価格/[GSR]362万2500円[RS]285万6000円
[GSRワゴン]348万6000円[RSワゴン]341万2500円(すべて発売時)
●全長×全幅×全高 セダン/ワゴン:4455×1770×1440mm/4520×1770×1480mm
●ホイールベース:2625mm
●車両重量 GSR/RS/ワゴン:1420kg/1320kg/1500~1540kg
●エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
●エンジン型式:4G63型
●総排気量:1997cc
●最高出力:280ps/6500rpm(GT-Aは272ps/6500)
●最大トルク GSR・RS・ワゴン:40.8kg-m/3000rpm・41.5㎏-m/3000rpm・35.0~40.8kg-m/3000rpm
●駆動方式:4WD
●サスペンション形式 前/後:マクファーソンストラット/マルチリンク
●タイヤサイズ GSR・RS:235/45R17・205/65R17