好きなときに寝て、食べて、自由に過ごす究極の贅沢がそこにある
原点へと戻り、時間を浪費し自然を楽しむことが『chill out』が持つ、まったりとしたキャンプスタイルの醍醐味だ。それは贅沢なキャンプ道具や利便性を追求した最新のガジェットを持ち込むなという意味ではなく、キャンプ道具やテントサイトの飾りつけはあくまでも脇役であり、主人公は自分自身であるべきなのだ。
分刻みで仕事に勤しむ日常を忘れ、時間を無駄遣いすることがチルキャンプの醍醐味でもある。ゆっくりと本を読む、好きな音楽を楽しむ、何もせずに心を開放する……。傍からはダラダラしているように見えるかも知れないが「何もしない時間」を楽しむのは意外と難しいものだ。
決して哲学めいた世界ではなく「のんびり」と過ごすことができればOKだ
最近ではチルキャンプを目的としたキャンパー向けのキャンプ場やグランピング施設が次々にオープンしている。癒されること、のんびりとした時間を過ごしたいと考えているチルキャンパーにはオススメだ。
チルキャンプには定められたコンセプトはなく、漠然とした“精神世界”の考え方である。自分を解放してまったりとした時間を自然の中で楽しむことは、目的を消化する多忙なキャンプよりも難しいことなのかもしれない。しかし、自然との融合が果たせるようになればキャンパーとしてワンランク成長したことになる。チルキャンプは奥が深い。