各部のリセット作業は日常茶飯事
1974年に生産され、走行距離が30万kmに近づいてくると、金属疲労が避けて通れない問題となる。ここでは実際に起きたトラブルを紹介していこう。
プロペラシャフトのユニバーサルジョイント部ネジの破断・ 脱落
我が愛車はプロペラシャフトのユニバーサルジョイント部のネジが有料道路を走行中にすべて破断・脱落し、ドライブシャフトは一般道を走行中に折れてしまった。
両方とも九死に一生を得たが、もしもドライブシャフトが高速道路を走っているときに折れていたら、筆者がこの原稿を書く機会はなかっただろう。
ユニバーサルジョイント部のネジの破断・脱落やドライブシャフトの折損はクルマが動かなくなるトラブルだが、それらを経験した後に味わったのがクルマを止めることができなくなるというトラブルだ。
ブレーキトラブル
つまり、ブレーキのトラブルである。筆者の1974年式アルファロメオ GT1600ジュニアは右ハンドルなのだが、ブレーキのオイルラインがタンデムで、マスターバック(ブレーキブースター)も前後別々でエンジンルーム内に2つ装備している。
マスターシリンダーもタンデムということになり、現在、これが我がアルファロメオ GT1600ジュニアのウイークポイントになっている。すでに4回も抜けてしまったからだ。1回目は浜名湖でフィアット・パンダのイベントを取材した後、会場を出て2つ目の信号で、いきなりスコーンと抜けてしまった。
慌ててサイドブレーキで止めたが、トヨタの高級ミニバンのリヤバンパーまであと数cmだった。心臓が飛び出るほど驚いた。アブナイあぶない。2回目は浜名湖の近くのショップで交換してもらったマスターシリンダーが、クルマを引き取り、自宅に帰る際に使った新東名高速道路にて抜けてしまった。
そういえば、浜名湖でのブレーキトラブル時は新幹線で東京都の多摩地域南部にある家まで帰って、引き取り時も新幹線で浜名湖の近くまで行ったので、余計なコストがかかってしまった。
3回目は、蓼科で開催されたアルファロメオのイベントに向かっている際に抜けてしまった。過去2回の経験でブレーキが抜ける予兆を感じることができたので、ペダルのタッチが悪くなってきたときにクルマをストップした。4回目は福岡でクルマをフェリーから降ろし、1.5kmほど走ったところで抜けた。 このときはブレーキスイッチが壊れ、そこからブレーキフルードが漏れていたので、マスターシリンダーではなく、これが原因だったことも考えられる。3泊4日のラリーイベントだったので、レンタカーを使って取材しつつ、北九州にあるショップに保険のトランポで運んでブレーキを修理してもらった。
結果的に4回目のトラブル時は、九州までブレーキを修理しに行っただけ、ということになったので、我が愛車のおバカなエピソードをランキング形式で紹介する機会があったら必ず上位に来る打ち明け話だ。
なお、ブレーキのマスターシリンダー修理は1回:8~9万円程度の出費となる。参考までに記しておくと、足まわりのブッシュ類、ダンパー、ブレーキローターまでをフルで交換すると65万円ぐらいの出費となり、この作業も定期的に実施している。