人によっては耐えられないかもしれない苦労の嵐
これは趣味車の世界のみならず人生および仕事の先輩でもあるケータハム・スーパーセブン・オーナーから伺った話なのだが、このパイセンは箱根取材に向かう最中の東名高速道路で、走行中にマフラーが外れてしまったのだという。
ラッキーなことに懇意にしているショップの最寄りインター手前での出来事だったこともあり、予定を変更して訪問することを決意。箱根で待つカメラマンに事情を説明し、現地で待ってもらうことにして、マフラーを接続してもらってから再び東名高速道路で西に向かったと話してくれた。
筆者のブレーキトラブルと同じように、旧車の場合、条件が揃えば出先でもなんとかなってしまい、笑い話になるのだが、人によっては耐えられないかもしれない案件だろう。
これまでにかかった正確な出費のことは憶えていない、というかトータルの維持費を計算したことがないが、おそらく、整備代、ガソリン代、保険、税金などを全部含め、毎年100万円程度の出費が続いてきたのだと思う。
車検と走行3000kmごとのオイル交換だけで済む年もあれば、鈑金塗装やエンジンの載せ替えや足まわりのリフレッシュなどで出費がかさむ年もあり、平均すると100万円程度になるということだ。
かつてクローズドコースでマークした1974年式アルファロメオ GT1600ジュニアの最高速は190km/hほどで、高速道路の追越車線を難なく走ることができる。燃費は1Lあたり9~10km前後といった感じだ。
旧車を見かけても「壊れますか?」とは訊かないでほしい
取材で、いろんなところへ行かせてもらったが、コロナ禍の影響でここ最近は遠方のイベント取材ができていない。これから徐々に復活させていきたいと思っているので、どこかで見かけたら、声をかけてほしい。
たとえ、どんなことがあっても、そのオーナーが楽しいと思っているのだから……「壊れますか? 維持費はどのぐらいかかりますか?」などということは、当たり前であると思っていただき、できれば聞かずに温かい目で見守っていただけたら幸いだ。これからも、がんばってリセットして、走り続けよう。