ルックスも個性的に仕立てられている!
カスタマイズというとアフターメーカーというイメージが強いかもしれないが、メーカー直系のブランドが手がけたレアなカスタムカーもいくつかある。そのなかから、結構“攻めていた”クルマを4台ピックアップしてみよう。
モデリスタ・カセルタ
カセルタは、2000年にモデリスタ(現トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)の創立3周年を記念して150台限定で発表されたコンプリートカー。ベースはトヨタMR-Sで、なんとなくフェラーリの360モデナなどに通じるイタリアンテイストのデザインに仕上がっている。
トヨタのMR-Sの製造ラインからシャーシとボディの一部を抜いて、カーボンのボディパネルを手作業で組み付けた贅沢な一台。外装だけカスタマイズした標準車が350万円、本革シートなどインテリアまでコーディネートしたラグジュアリー仕様が388万円だった。
2001年に登場した同じMR-Sベースの「VM180ザガート」は、このカセルタの弟分的存在。ちなみにカセルタとは、18世紀に建立されたイタリア南部の王宮からのネーミング。
日産マーチ・ボレロA30
「スカイラインの父」=故・櫻井眞一郎氏が初代社長となって設立された日産グループの特装車メーカーであるオーテックジャパン。その創立30周年記念に、2016年に30台限定で企画/製作/販売されたのが、マーチ ボレロA30だ。
開発のテーマは“笑顔”で、このクルマを見たとき、乗ったとき、思い出したとき、一人ひとりが笑顔になれるというのがコンセプト。エンジンはハンドビルド(手組み)で、7100rpmまで回るHR16DEを搭載(専用のカム、クランク、コンロッドを使用)。
90mmワイドトレッド化した専用ワイドボディで、専用サスやボディ補強でチューニング。ただしサーキット志向ではなく、普段使いで楽しめる=笑顔になれるセッティングとなっている。356万4000円だったが、30台の限定車はアッという間に完売した。