アメリカ生まれの入門ワンメイクレース
日本ではまだあまり知られていない「レジェンドカーレース」。しかしこのレジェンドカーは「世界で一番売れているレーシングカー」と言われている。見た目は小さくてどことなくクラシカル。アメリカで生まれたモータースポーツの入門カテゴリーは、誰でも参加しやすいというのが魅力である。今後日本でも注目度が上がりそうなこの「レジェンドカー」について紹介していこう!
世界で一番売れているレーシングカー!
7月4日(日)。小雨が降る寒い一日だったにもかかわらず、千葉県にある「袖ヶ浦フォレストレースウェイ」は活気に溢れていた。ピットにはあまり見たことのない、ちょっとクラシカルなアメリカンテイストのクルマが10台以上ズラリと並んでいた。「レジェンドカーレース」と言われてもイマイチよくわからなかったのだが、アメリカ生まれのレーシングカーなのだという。
「レジェンドカーレース」は1992年にアメリカで誕生したワンメイクレース。本格的なレースにも関わらず、低価格で楽しめるのが人気となり、今や世界48カ国でこのレースが盛り上がっているそう。すでに4000台以上セールスを記録しているというから「世界で一番売れているレーシングカー」というのもあながち嘘ではないだろう。で、日本に上陸したのは2016年のこと。まだ5年と歴史は浅いが、感度の高いモータースポーツ好きを中心にジワジワと人気に火が付き始めている。レジェンドカージャパンを立ち上げた仕掛け人、たしろじゅんさんに話を伺った。
「アメリカではナスカーにステップアップする最初のカテゴリーとして誕生したレースです。アメリカでレジェンドカーを知って、これはおもしろいと日本に導入したのです。イギリスでも大きなレースをやっていますし、イタリアも盛り上がっていますね。ヨーロッパではVWがスポンサーに付いたレースもあります。レーシングカーとしては比較的手頃な価格で始められるのが魅力です」
たしろさんの言う通り、車両価格は250万円程度。シートやステアリング、シートベルトなど必要なパーツはすべて装着されており、初期投資は少ない。やるべきは自分好みのカラーリングくらいである。さらにメンテナンスについても、負担は思ったより少ないようだ。
「タイヤはフェデラル595のワンメイクです。普通のラジアルなのですが、これがまた全然減らないんです。レーシングカートを本格的にやっていたという方ならメンテナンスも自分でできます」