お金を払って時間を買うのはある意味で正しい
もっとも、お金を出して渋滞を避けたいと思うのは稀であって、日常的に首都高の利用料金が1000円増しになったら、とても利用するという気にならないだろう。実際、ロードプライシングの実施初日には都内一般道は普段より混んでいたという話もある。
とはいえ、首都高を降りて一般道を走ってみた印象では普段通りの渋滞具合という印象でもあった。スムースな首都高とのコントラストで一般道の交通量が増えたように感じてしまうが、そもそも都内に入ろうと思わないユーザーも多かったのではないだろうか。
また、首都高を避けるために圏央道を利用したドライバーも多かったようで、東名高速と圏央道を結ぶ海老名ジャンクション付近は普段より渋滞したようだ。こうして、いつもと違う渋滞にハマってストレスを感じるくらいであれば1000円割り増しでスムースに走ってしまうというのもオリンピック期間のドライバー体験として、一度は味わっておいてもいいかもしれない。
そして、昼間の1000円割り増しというロードプライシングの「飴と鞭」とばかりに、深夜0時~4時までの時間帯については軽自動車・普通車の乗用車、二輪車において料金が5割引になる(ETC搭載車のみ)という夜間割引も実施されている。
この時間帯に首都高を走ろうというドライバーは、ごくごく一部の趣味人だけかもしれないが、せっかくなので夜なべして首都高を走るというのも東京オリンピック・パラリンピック2020の思い出になりそうだ。