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日夜「俺のベスト盤」作りに没頭!「カセットテープ」「CD」「MD」がカーオーディオの主役だったあの頃

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎七生人/Auto Messe Web編集部

カセットテープからiPodまでの変遷を辿る

 最近のクルマはコネクティビティ機能が搭載されるのが常識となりつつあり、自分が使っているスマホをワイヤレスでクルマと接続、車載機器の画面上でスマホのアプリを立ち上げて操作できたり、もちろんハンズフリーの通話なども可能だったりする。

 ……と、こういう書き方をしているあたり、すでに古臭さを漂わせているかもしれない。何を隠そう筆者は、新車の試乗、リポートなどの仕事の上では内外の最新モデルに日頃から接しており、Apple CarPlayやAndroid Autoが何たるか程度は理解している。Apple CarPlayの画面

 が、プライベートでは、最新の手段を当たり前のように駆使している人からすれば、前時代的な人に見えるに違いない。何しろ自分では、愛車の標準のオーディオに専用のアダプターを介して有線でiPod touch 128GB を繋ぐ手段で音楽を聴いているのが実情というか、せいぜいだ。iPodをクルマに繋いで音楽を楽しむイメージ

 ひとつには持ち歩く音楽のデータ量(というか曲数)が多く使っているiPhoneでは入りきらないため、音楽はiPod touchを音楽専用にし、少し前に128GBでは足りなくなり、幾分か“間引き”しつつ、可能なだけ大量に収めている。なぜそうしているかといえば、いつ、どの曲が聴きたくなっても聴けるようにしておきたいから、だ。

 思えば運転免許が交付され、初めての愛車で走り始めた瞬間から、僕はいつでもどの曲でも聴ける状態を維持してきた。僕が免許を取ったのは1977年のことで、この時代の音楽を聴く手段はコンパクトカセットテープだった。

日夜オリジナルのテープ作りに没頭

 もちろんオーディオマニアでもあったから、自宅のカセットデッキで高音質なメタルテープやクロームテープ、Duad(ソニーのテープ)にLPレコードからダビングしたテープは、クルマが来る以前から用意があった。で、いざクルマに乗ることになりカセットテープを持ち込むのだが、その本数があれよあれよと増大。

 最初は10数本だったが物足らず、ダイクマで見つけた、50本×2列でカセットテープが収められるアタッシェケース状の容れ物を2個、3個と搭載するように。もちろんテープのレーベルの背の部分にはアーティストやアルバム名をインレタで入れて、並べた状態でキレイに見えるように仕上げた。カセットテープに音源を録音しクルマに持ち運んでいた

 さらには日夜、“○○ベスト・セレクション”といったオリジナルのテープ作りにも没頭。カセットテープは今でも物置に段ボール箱何箱分かになって保管してあるけれど、オリジナルのテープの構成を考えたり、テープの決まった長さの中にキレイの収まるように最後をF.O(フェイド・アウト)させたりと、日夜、そういうことに情熱を傾けていた時代だった。

カセットに引き続き大量に持ち歩いたCD

 やがて時代がデジタルになると、いろいろなことの進化が事態を一変させた。まずCD(コンパクトディスク)だが、魅力は何といっても高音質がクルマの中でも誰でも手軽に味わえるようになったこと。車内でのディスクの取り扱い自体はホコリやキズ付きに注意する必要があったが、曲の送り/戻しはボタンを押せば瞬間に可能なのは、カセットテープのように巻き戻しに時間がかかり「あ、行きすぎちゃった」ということもなく夢のよう。CDは専用のケースに入れて持ち運びをしていた

 さらにCDチェンジャーなる6枚、10枚といったCDをセットしておけば連続して次々と別のCDが聴けるという優れ物(笑)も登場。ただし僕の場合は、10枚などで物足りるハズもなく、結局、また専用のケースに大量のCDを入れて持ち運ぶ時代は続いた。

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