就寝時のマストアイテム「シェラフ」にもいろいろなタイプが存在
テント内で使うシェラフは寝袋を意味しますが、その形状によって呼び名が変わります。布団を縦半分に折り畳んだ長方形の「封筒型」、睡眠時に顔だけを出す「マミー型」、楕円形状の「エッグ型」、シュラフの中に入れて温度調整を図る「インナーシュラフ」などに分別されます。 さらにシュラフには温かく睡眠が取れる温度を指す「快適使用温度」と、工夫次第では使用可能とされる「限界使用温度」の2つが表記され、シュラフ選びやキャンプ地の最低温度によって対応できるかの目安になっています。これを知らずにシェラフを選んでしまうと、秋や冬、標高の高いキャンプ場で寒い思いをするどころか命の危険にも繋がってしまうので、最も重要なキャンプ用語として覚えておきましょう。
キャンプの醍醐味「BBQ」に必須の燃料にも専門用語がズラリ
さらにキャンプサイトを飾る周辺の用具では、バーナーの種類、使用する燃料によって用語は複雑になってきます。「ホワイトガソリン」はキャンプ用の燃料を指し、日本語では「白ガス」と呼ばれることもあります。 使用する時にはホワイトガソリンを気化させるために「ポンピング」という圧縮作業が必要になることも。カートリッジガス方式の場合には「CB缶(カセットガスボンベ)」と「OD缶(アウトドア缶)」の2タイプがあり、使用する機材に合わせて選ばなければなりません。 炭や薪を使ったBBQコンロの場合、簡単に火起こしをしてくれる「着火剤」が必須ですが、この着火剤にも「ジェル」や「固形」があるので注意しましょう。また、着火する時に「トーチ」や「バーナー」があると便利です。
この2つは同じもので、CB缶を使ったガスバーナーで火起こし、炭起こしには欠かせないアイテムになっています。炭や薪が十分に燃えたら「熾き火(おきび)」というキーワードが重要。 BBQで失敗する大多数は表面が焦げて中は生という状態です。これは炭や薪が十分に燃え尽きた「熾き火」になってから焼いていないことが理由です。BBQは炭や薪の炎が落ち着き、熾き火の遠赤外線効果で焼くことが上手なBBQのポイントになるのです。
クッカー(調理器具)にも耳馴染みのない名前がいっぱい
最近ではキャンプ用品にも数多くの種類が登場し、その呼称を理解していないと話が通じないほどになっています。「スキレット」は鋳鉄製のフライパン、「ダッチオーブン」は直火や炭火にかけられる厚い金属製のフタ付き鍋、「メスティン」はアルミ製の飯盒(はんごう)になりますが、手に入れた時には使用する前に「シーズニング」と呼ばれる作業が必要になります。 これはスキレットやダッチオーブン等の鋳鉄製のアイテムは表面が錆びないように焼き入れをして酸化膜を作り、加熱後には油を染み込ませる作業が必要になります。また、アルミ製のメスティンは米のとぎ汁などで煮込み、表面に酸化被膜を作ることで焦げ付きを防止することができるのです。
その他にもコンパクトに畳める椅子を「ホールディングチェア」、丸めて収納できるテーブルを「ロールテーブル」と呼び、高さのあるテーブルを「ハイテーブル」、低いテーブルを「ローテーブル」と表現します。給水タンクは「ジャグ」と呼ばれ、キャンプでの会話で迷子にならぬようしっかりと覚えておきましょう。 今回、ここで取り上げた「キャンプ用語」は基礎的なものですが、実際に体験をすることで少しずつ覚えて行くことができるはずです。複雑なキャンプ用語に惑わされず、楽しいキャンプを実践して下さい。