キャンプを始めてみると意外と知らない用語がたくさん
いまや趣味の上位ランキングに位置するようになったキャンプ。日々の喧騒から抜け出し、雄大な自然に抱かれながら過ごす時間は格別なもの。夏休みを目前にして「キャンプを始めよう」と考えている人も多いのではないでしょうか?
しかし、キャンプを始めるにあたり、雑誌やインターネットなどで下調べを……と思ったら、難解な専門用語に四苦八苦。何を言っているのかがわからない、と言う人も多いのではないでしょうか。とくにキャンプは日本独特の言い回しと、外国文化からの表現が入り混じていることもあり、その難解さは上級者でも戸惑うことも少なくないようです。
ここでは、キャンプ初心者に向けて基礎的なキャンプ用語を取り上げ「わかっているようで、わかっていなかった」、「恥ずかしくて人には聞けなかった……」用語を解決いたします。
日本語と外来語が入り乱れて専門用語がより難解に……
まずはキャンプの要である「テント」から。テントは日本語で「天幕(てんまく)」と表現されることもあり、その種類(形状)別に呼び名が変わり、もっともポピュラーなものが「ドームテント」であり、半円形のドーム型をしていることからこの名前で呼ばれます。
その進化版が「ツールームテント」となり、テントの入り口部分にリビングスペースを設け、より居住性を向上させたもの。別名「ロッジドームテント」とも表現されます。ネイティブアメリカンをイメージさせる円錐形のモデルは「ティピー」や「ワンポールテント」と呼ばれ、快適性よりもファッション性を重視するキャンパーに人気です。
テントなどを固定するペグは形状や素材によって呼称が異なる
テントを張りキャンプをすることを日本語では「幕営(ばくえい)」と表現し、「幕帯(ばくたい)」はやウインドウシールドや焚き火用防風スクリーンのこと。簡易的な壁や目隠し用仕切りは陣幕(じんまく)と呼ばれています。
キッチンやリビングを作るタープは形状でネーミングが識別できる
風や雨、日差しを避けながらリビングスペースを拡張させるタープには、形状によって呼び名が変わり、四角形のものを「レクタタープ(スクエアタープ)」、五角形は「ペンタタープ」、六角形は「ヘキサタープ」、菱型のものは「ウイングタープ」と呼ばれ、それぞれに使い易さや特徴、設営のしやすさに違いがあります。
就寝時のマストアイテム「シェラフ」にもいろいろなタイプが存在
テント内で使うシェラフは寝袋を意味しますが、その形状によって呼び名が変わります。布団を縦半分に折り畳んだ長方形の「封筒型」、睡眠時に顔だけを出す「マミー型」、楕円形状の「エッグ型」、シュラフの中に入れて温度調整を図る「インナーシュラフ」などに分別されます。
キャンプの醍醐味「BBQ」に必須の燃料にも専門用語がズラリ
さらにキャンプサイトを飾る周辺の用具では、バーナーの種類、使用する燃料によって用語は複雑になってきます。「ホワイトガソリン」はキャンプ用の燃料を指し、日本語では「白ガス」と呼ばれることもあります。
この2つは同じもので、CB缶を使ったガスバーナーで火起こし、炭起こしには欠かせないアイテムになっています。炭や薪が十分に燃えたら「熾き火(おきび)」というキーワードが重要。
クッカー(調理器具)にも耳馴染みのない名前がいっぱい
最近ではキャンプ用品にも数多くの種類が登場し、その呼称を理解していないと話が通じないほどになっています。「スキレット」は鋳鉄製のフライパン、「ダッチオーブン」は直火や炭火にかけられる厚い金属製のフタ付き鍋、「メスティン」はアルミ製の飯盒(はんごう)になりますが、手に入れた時には使用する前に「シーズニング」と呼ばれる作業が必要になります。
その他にもコンパクトに畳める椅子を「ホールディングチェア」、丸めて収納できるテーブルを「ロールテーブル」と呼び、高さのあるテーブルを「ハイテーブル」、低いテーブルを「ローテーブル」と表現します。給水タンクは「ジャグ」と呼ばれ、キャンプでの会話で迷子にならぬようしっかりと覚えておきましょう。