全国各地のイジったKカーが一堂に会した最大級のミーティング
カスタマイズされた軽自動車が集まる巨大オフ会「キング・オブ・Kカー ミーティング」。万全のコロナ対策を行った上で岡山国際サーキットにて開催された。昨今のコロナ禍による不確定なスケジュールの影響で事前告知が不十分だったものの、総勢329台の軽自動車を全国各地から集めたのはさすがだ。 参加車両に目を向けていくと、ベーシックスタイルであるシャコタン仕様はもちろん、最近なにかと話題のシャコアゲ仕様やスポーツカー、旧車に痛車など、スタイルもベース車も実に多彩。かねてからセダンやミニバンのカスタムに比べるとその傾向が強く、そんな「タブーのないイジり」が軽自動車カスタム最大の魅力でもあったりする。今回はそんな「カオス」過ぎる会場の中から、気になったKカー数台を紹介していく。
全カスタムジャンルの中でいま最もイケイケな軽トラ
ここ数年猛烈な勢いを見せる軽トラカスタム。このミーティングでも現行モデルから懐かしの旧車まで、多くのカスタム軽トラが集まった。こちらのポーターキャブはボディカラー×ブラックのツートンで全体を引き締めつつ、バーフェン&チンスポでそこはかとなくやんちゃな雰囲気で仕立てた1台。
パッと見は車種不明なのがコチラ。そう感じさせているのは何といってもヘッドライト。現行アルトのそれを移植し、ボディ成型したスズキ・キャリイだ。ブリスターオーバーフェンダーと相まって、軽トラとは思えない迫力のフォルム。ちなみに白ナンバー獲得済み。
こちらも同じくキャリイ。といっても四ッ目ライトにキャンピングカー仕様、さらにはリフトアップと見どころが満載過ぎる1台。リフトアップも単に上げただけでなく「せっかくのキャピングカー仕様だし、どうせならどこへでも行けるようにしたい」と、ジムニー用の足まわりを丸っと移植する破天荒ぶり。アルト顔のキャリイ同様に白ナンバー化、キャンピングカーであることを強調すべく、8ナンバーを獲得しているのもアピールポイントだという。 とあるユーザーの言葉。「軽トラカスタム、確かに流行っています。でもそこでどうやって差を出すか。たどり着いたのが自分のやりたいことを“合法”でやるということ。最近の公認はいろいろ難しいんです、でもそれだからこそやりがいがある」。言われてみれば至極ごもっともな話だが、確かにいろいろとハードルは高そうだ。
全体はシンプルながらも「ホイールチョイス」でドヤる
先の軽トラのようなコテコテ仕様ではなく、普段乗りの機能は損なわないライトな、でもキラっと光るポイントがあるクルマも多く見られた。その1台がKさん(広島県)のスペーシアカスタム。地元のショップのオリジナルサスペンションと加工済みリヤアクスルでローダウン。このあたりは(使っているメーカーは異なるものの)軽自動車ローダウンの基本メニューだが、履かせたホイールで人との差を出す狙い。
そのホイール、ドイツのオートモービルチューナー「NOTHELLE(ノーテレ) Nクラシック」の当時モノだ。学生時代、オークション上でたまたま見つけて無理して買ったまでは良かったが、リバレルするお金がなくそのまま放置。社会人になり、晴れて愛車の足元に履かせたという。 その際、ディスクカラーをハイパーシルバーに塗装。「今までは王道カラーしか履いたことがなく、変わった色にしたかった」のが狙い。主張し過ぎず、かといって目立たないでもない、バランスのいい足元にまとまった。
逆はメッキのディスクがまぶしいNV100クリッパー。オーナーのIさん(静岡県)、メインはアルトに乗っていて、各地のドレコンでアワードを獲得したり、雑誌の表紙を飾るほどの実力の持ち主。そんなオーナーが「気軽に参加できてキャンプもできる、しかもあえて軽自動車で」を考えて作ったのがコチラ。
ホイールは見る人がみたら懐かしい「エリート スコーピオン」。セルボモードやミニカダンガン、レックスにAZ-1が現役だった頃に流通していたアメリカ製ホイールである。「最近はローライダーカスタムをしたシビックによく履かれたりします。ここまで状態がいいのは現状なかなか流通してないんじゃないかと」。
ホワイトリボンタイヤを合わせて雰囲気を高め、車高調で数cm車高を落としている。先述の通り普段乗り、とくにキャンプに行けるのも狙いのひとつ。それもあってか、リヤ窓には有名アウトドアメーカーのステッカーがずらり。これはこれでオシャレな雰囲気を高める要因だ。