雨天時の視認性を高める ウインドウコーティングの威力
夏のゲリラ豪雨や台風などで威力を発揮するのが、ウインドウコーティングだ。施工直後であれば、だいたい40km/hから50km/hで水滴となって飛んでいくので、いわゆるノーワイパーも可能。また飛んでいかなくても粒になるので視界はいいし、とくに夜はかなり見やすくなる。
シリコン系かフッ素系かの選択
まずは成分からで、シリコン系とフッ素系の大きくふたつに分かれる。それぞれに特徴が異なるため、購入時には成分表示を確認するなど、注意が必要だ。前者はいわゆる油分なので、撥水のレベルは高いが、持続力はあまりなく、1カ月ぐらいから次第に落ちてくる。
コーティング施工前の注意点
いずれの成分でも大切なのは施工前の準備で、とにかく不純物は事前に除去しておく。油膜だけでなく、古いウインドウコーティングの皮膜についても、専用のコンパウンドで落としたうえで塗り込むようにするのが大切だ。なにかしらの皮膜が残っていると、液剤がちゃんと定着せず性能が発揮できないし、そもそも施工時にハジキが発生して、うまく塗り込めないこともあるなど、完璧にやろうとすると意外に大変だ。
親水タイプはサイドミラーでの一選択
ただ、ミラーについては親水タイプのコーテイングもあるにはある。親水とはボディではよく使われるが、水分を弾いて水玉になるのではなく、ベタっと表面に水膜を作るタイプのこと。平らな皮膜でクリアな視界を確保しやすいが、皮膜自体が弱いため、ワイパーのあるフロントや上下するサイドウインドウには不向きで、正直扱いにくい面もある。
コーティング皮膜の耐性を考慮する
同じく、サイドミラー用では超撥水と呼ばれるタイプもあって、超が付くだけにガラス表面に水滴が付く前に弾き飛ばされる感じ。BB弾みたいな丸い粒状のものを板に連続して当てると、どんどんと弾き飛ばされるが、まさに同じようなイメージだ。ガラスの表面に付く間もなく、玉になって落ちていく。まったく邪魔になるものはなくなるので視界は晴れているときのようだ。
と聞くと、究極なように感じるかもしれないが、こちらも皮膜自体は弱くて、触っただけでも効果が落ちてしまうなど、扱いづらさがある。フロントウインドウに使う撥水剤でもまずまずの視認性なので、サイドミラーについてはいろいろと試してみて、自分にとってベストなものを選ぶといいだろう。