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今、キャンピングカーの「リフトアップ」がキてる!? だが、いくらなんでもアゲ過ぎの「シャコアゲ」キャリイ爆誕

KING OF K-CAR Meetingで見つけた驚きのK

 軽自動車(以下Kカー)オンリーのイベントとしては日本最大級となる「KING OF K-CAR Meeting」。ドレスアップコンテストではなく、オフ会気分で緩く楽しむのがコンセプト。コロナにも負けず、300台以上が岡山国際サーキットへ集結。バラエティ豊かなマシンたちの中で、編集部が気になったカスタマイズカーを順次ピックアップしていく!

3mに迫るマウンテンなキャンピングカーのデザインテーマはカエル?

 会場でひと際目を引いていたのがボックス形状の箱の上にルーフトップテント(トップにはなんとソーラーパネルを装備)を載せて、さらにハイリフト化。高さは優に3mに迫ろうかというキャンピングカー。往年のシェビートラック顔にフェイスチェンジしたこのクルマのベース車となった車種、分かるだろうか? 答えはDA63T先代スズキ・キャリイ。そういわれるとサイドビューから見たキャビンの形状に面影を感じるが、ここまで手が入るとマニアでもない限り、分からない。「目指したのはクルマをまったく知らない女の子が見ても可愛いと思われるクルマ。最初からキャンピング仕様のキャリイをベースに始めました」とオーナーのKさん。若かりしころは大阪の環状族だったというが、今は180度異なるユル系のカーライフを楽しんでいる。デザインのテーマはカエル。そのため、グリーン(なんとポルシェ純正色)とホワイトのツートーンカラーに塗装。ニックネームもケロケロ号だ。シェビー風のフェイスキットはキャルステージ製。「嫁さんから『合格、買っていいよ』と言われたので決めました」とのこと。

4眼仕様は単なるドレスアップではない

 とはいえ、シェビートラックキットは通常2眼だが、Kさんのが4眼仕様。単なるドレスアップかと思いきやちょっと違う。「じつは車高をここまで上げるとライトの高さが車検の基準を超えるので、ノーマルの目の下に同じ丸ライトを移植し、ノーマルライトのデザインに合わせて加工しました。現在は下がロー、上がハイビームとなっています」。仕方なくというのが理由だそうだが、イカリング×LEDプロジェクターの個性派ライトとファニーなまつげで格段に存在感アップ!  さらに強烈な明るさを放つLEDバーライト、本格的なWRANのVR-Xウィンチの通過で、誰にも似ていないオンリーワンなオフルックに仕上がっている。また、プロスタッフのキットにより、JB23型ジムニー用の足まわり、駆動系、燃料タンクなどをマルッと移植(しかも元に戻せる)。 これにオリジナルサスペンションを組み合わせることで8インチ。さらにホイールを15インチ化(アメリカンレーシング製)。ヨコハマのジオランダーM/Tのゴツゴツタイヤを組み合わせることでプラス2インチ。ノーマルに対して車高は10インチ(25.4cm)以上アップ! (タイヤのワイド化にともない、50mmのオーバーフェンダーもプラス)流行のちょいアゲではなく、本気のリフトアップで高さを上乗せ。どこまで伸びていくのかという勢いだ。

道なき道をのそのそと走るその姿は見る者を魅了する

「デフには電磁ロック機構を、トランスファーにはダウンギアを組み込んでいますから、無理かなと思う斜面でもゆっくり登っていきますから操作性も抜群です。ジムニーファンから一目置かれるフォックスのダンパーもお気に入りパーツのひとつですね」 マウンテンな物体が道なき道をのそのそと走る姿はひと目見たら忘れられない。そのギャップ萌えなケロケロ号は街中だけでなく、キャンプ場やオフロードコースでも人気者だ。

 サイドの給油口と燃料タンクのカバーは先端にマグネットを取りつけることで作業性を考慮、リヤに回ればヒッチメンバーを活用したカーゴキットを装着し、スコップとタイヤを合体。カーゴをフラットにしても地上とのクリアランスが保てるのでそのまま気にせず走れる(公道ではNG)という。 ボディから左右に生えているのはスタビライザージャッキ。宿泊時のボディの揺れを抑制し、快適に過ごすためのアイテムで、これはトレーラーなどでは必須だそう。

 内装はボディカラーに合わせて限定であるグリーンのSR7をインストールし、星条旗をあしらったステッカーゴムシートでコーデ。フロント、左サイド、後方上、後方水平の3カ所を確認ができるようにカメラをセットするなど法規と安全性も抜かりなしだ。 公認車検も取得し、隅から隅まで隙なし。もはややり切った感のあるケロケロ号だが、まだまだ終着点ではないとKさん。ここからどう進化していくのか? カスタマイズ道はやはり奥深い。 

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