アメリカ発祥の「ラットスタイル」とはどのようなカスタムなのか?
軽自動車(以下Kカー)オンリーのイベントとしては日本最大級となる「KING OF K-CAR Meeting」。ドレスアップコンテストではなく、オフ会気分で緩く楽しむのがコンセプト。コロナにも負けず、300台以上が岡山国際サーキットへ集結。バラエティ豊かなマシンたちの中で、編集部が気になったカスタマイズカーをクローズアップ! 第2弾は「ラットスタイル」のミラ・ジーノだ。
ジーンズのダメージ加工や家具のアンティーク処理と同じで劣化を「味」として楽しむ
ラットスタイルとはクルマ好きの方なら知っているだろうが、アメリカ発祥カスタムであえて劣化させてボロくするのを「味」と捉え、破滅的なルックスを楽しむスタイル。廃車の見た目はまるでネズミが住み着いていそう、というところからその名前が付いた。ウォッシュドといったジーンズのダメージ加工や家具をアンティーク風に見せるサビ加工などと同じで自然のままに放置して、風化具合を楽しむのが本来のスタイル。ただ、いい感じになるまでは10年以上かかるので、塗装を晒す処理を施すなどして劣化を早めるわけだが、不自然に見えないように施工するのが腕の見せどころというわけだ。
ただ、デメリットもある。本気で朽ちさせると部品の脱落や査定が落ちるなど、クルマとしての価値も下がる。そのため、最近では錆びやヤレ感を出すエイジング塗装屋やラッピングで劣化具合を表現することも可能だ。本当の意味でのラットではないが、固いことを言わないで、楽しめばいいのがアメリカのカスタマイズ文化のいいところでもある。
ストックしていたキャラクター人形と塩ビパイプでゲームの世界を演出
前置きが長くなったが、Tさんのミラ・ジーノは正統派とエイジングのハイブリッド。しかもただボロな味を楽しむのではなく、カスタマイズにストーリー性を持たせて、見る人を楽しませるマシンメイクが特徴だ。
「カスタムするときは部品の一部分をペインターにお任せで預けて、仕上がってきたものを見てどのようなスタイルを作るかを考えますね。今回は助手席側のフロントフェンダーを預けたのですが、スーパーマリオブラザーズの1シーンが描かれて帰ってきたので、ゆるーく土管をつけてマリオの世界をクルマで表現できたら可愛いかな、と始めました」 緑の土管は塩ビパイプの組み合わせで、左側のヘッドライトからスタートし、室内に突入。ダッシュボード前を通過し、反対のドアまで。 天井もフロントのマップランプから中央のルームランプまでパイプが連結。空調のダイヤルに水道用のバルブハンドルを使うなど小技を効かせて、最後にストックしていたマリオ・ブラザーズに登場するキャラクターを各所に配置。クルマというキャンバスを使ってゲームの世界を演出している。