欲しいと思ったら即決がイチバン!
ドラテク鍛錬に適しているのは、操縦性が素直なクルマ。つまりドライバーの操作とその結果の因果関係がわかりやすいクルマがいい。つまりアンダーステアやオーバーステアが出たときに、その原因がわかりやすく、なおかつ唐突な挙動にならないというのが大事だということ。
ここ最近、1990年代、2000年代の国産スポーツカーの中古車価格が高騰しているため、安価なドラテク鍛錬車を買うなら今しかないかも! というわけで、いま100万円以下で買えるFRのMT車をピックアップしてみよう。
日産フェアレディZ(Z33型)
中古車平均価格:100万円
2002~2008年に作られていたフェアレディZのZ33。FMプラットフォームの2シ-ター専用モデルで、前後重量配分は53:47とかなり理想的。
V6 3.5LのVQ35はドラテク鍛錬車としてはちょっと大排気量気味かもしれないが、高回転型エンジンではないので使いやすい(高回転まで回らないのは玉にキズ?)。また、吸排気系やECU、サスペンションなどのチューニングパーツも豊富だ。乗ってみると、サイズの大きいマツダ・ロードスターのような印象を受け、素直な特性に好感が持てる。
日産スカイラインクーペ(CPV35型)
中古車平均価格:75万円
Z33とプラットフォームを共有している兄弟車がスカイラインクーペ。前後重量配分もZ33と同じ53:47と理想的だ。6速MT車は全車ブレンボ製ブレーキがついているというのもボーナスポイントである。
車重が1530kgと少し重いのが気になるが、VQ35エンジンも吸排気系が見直され、V35セダンよりもスポーティな味付けになっている。今のところまだ中古車価格が安めなので、穴場的存在だ。練習車としてはかなりおすすめできる。
マツダRX-8(SE3P型)
中古車平均価格:90万円
2012年に生産終了となった最後のロータリースポーツ。このクルマの特徴は、とにかくハンドリングがいいこと。車重も1310kgと軽く、NAのロータリーエンジンでも十分速い。燃費は悪いが、FD(RX-7)よりもエンジンは中央寄りで搭載位置も低く、50:50の前後重量バランスは(フロント)ミッドシップそのもの。
マツダ・ロードスター(NCEC型)
中古車平均価格:105万円
ロードスターシリーズでもっとも大きい2L直4エンジンを積む3代目=NCロードスター。少し前までけっこう価格が手ごろで魅力的だったのに、このところロードスターシリーズ全体の中古車価格が上昇傾向だ!
ただ、維持費も安いし、程度のいいクルマでも80万円~で探せるので、まだまだチャンスはある。ドラテク鍛錬車として乗るなら、できるだけサスペンションはノーマルか、それに近い柔らかくストロークのあるアシを入れるのがポイント。むしろフルノーマルの方がベターなほどだ。
BMW Z3
中古車平均価格:60万円
輸入車からもおすすめを一台紹介したい。1996~2003年までに生産されたBMW Z3ならだいたい60万円ぐらいで手に入れることができる。
迷っているくらいなら買ってしまったほうがいいかもしれないが、ドラテク鍛錬車にするにはもったいないかもしれない。
繰り返しになるが、中古スポーツカーの値段が全般的に上昇傾向にあるので、気になるクルマがあれば、即決してしまったほうがいいかもしれない。