「スバ女ライター」岩本が突如として始めた6輪生活を紹介!
みなさん、こんにちは。自動車ライターの岩本佳美です。今回は私のカー&バイクライフを紹介したいというオファーをいただき、記事を書かせていただきます。
職業柄、ユーザーさんの取材をさせていただくことは多いのですが、私自分の愛車を紹介するということはこれまでなかったので、少し不思議な感じですが、早速ご紹介したいと思います!
スバルとの出会いは10年前になりますが、なんとなくフラッと入ったスバルディーラーで展示されていた3代目インプレッサにひと目惚れして購入したことから始まります。当時はクルマに対する知識が今ほどなく、スペックよりも見た目とか運転が楽しいクルマが好き、という漠然とした思いしかありませんでした。
そんなときに転機が訪れたのは、インプレッサに乗り始めて1年が過ぎたときです。友人たちと私のクルマで旅行に出かけた帰り道に、友人の運転で事故を起こしてしまいました。土砂降りの高速道路でハイドロプレーニングが起こり、本線と出口の分岐に正面から衝突。その衝撃で側壁に激突するという激しい事故でした。
幸いみなほとんど怪我することはなかったのですが、もちろん愛車は廃車です。ショックが大きく、次のクルマのことを考えられる状態ではありません。その当時は生活する上でクルマがないと不便な場所に住んでいたので、レンタカーや親のクルマを借りるなどして過ごしていました。
ただ運転する度に物足りなさを感じる日々を2週間ほど過ごしたときに、ふと「インプレッサよりいいクルマって何なんだろう……」という疑問が生まれました。ネットで検索しているうちに「WRX」というクルマがあることを、このとき初めて知ります。
しかも自分が乗っていた3代目インプレッサがワイドボディになり、さらにエンジンパワーが308psもあるという私にとっては衝撃のクルマです。それからというものWRXについて検索したり、中古車サイトをネットサーフィンする毎日……。そこで走行距離わずか5500kmの極上車と運命的に出会うことができました。もちろん、善は急げですぐに電話して、2日後には現車を見に行きました。
あのときの自分の行動力は、いま思うと完全に恋するオトメ状態。まだ写真しか見ていないのに、心のどこかで「買うだろうな〜」と思っていました。
もちろんクルマは想像どおり満足できる個体で、ひと通り説明を受けると購入手続きを済ませ、晴れてWRX(3代目インプレッサWRX STI、以下GRB)オーナーになりました。ここから私のカーライフは劇的に変わります。
楽しい仲間たちに恵まれて自動車ライターの道へ
仕事を終えてどんなに疲れて帰宅しても必ずクルマに乗る時間を作り、夜な夜な目的地を決めることなくドライブに出かける毎日。同時にカスタムにも目覚め、自分でDIYしたりと我がことながら驚くほどのめり込みました。
結果的にそのときの仲間との繋がりがキッカケで現在、自動車ライターとして充実した人生を送っています。クルマとの出会いが私のいまのライフワークになっていると考えると、とても面白い人生だな〜と思います。
永く乗り続けるため愛車のメンテナンスに気遣う日々
GRBを購入してから今年で8年目になります。1台のクルマをここまで長く乗り続けてきたのは初めてです。ちなみに、この間、一度たりとも乗り替えを考えたことはありません。
3年前まではドレスアップやチューニングのことしか考えていなかったのですが、今はいかにこのクルマの性能をフルに発揮し、味わい尽くすことができるかで頭がいっぱいです。中途半端になっていたカスタムも仕切り直して純正に戻したり、数年前からサーキット走行にも目覚めました。
そこから徐々に自分のレベルに合わせて必要だと思うパーツを装着していくというのが、もっぱらの楽しみとなってます。そんな私の愛車は走行距離も気が付けば14万km。サーキットを走っていることもあり、ずっと乗り続けたいと思ってはいてもメンテナンスの回数も増えてきたりと、頭を悩ますことが増えてきました。
愛車の過走行を抑えるための増車計画からバイクライフが始まる
何年も前から真剣に増車することを考えていましたが、経済力的にちょっと無理かな〜と諦めていたとき、ふと「クルマじゃなくてバイクなら所有できるかも!」と思い始めました。
じつは、以前クルマよりもバイクの免許が欲しかったことがあり、18歳のころにバイク免許取得の相談を両親にしたところ猛反対され、泣く泣くクルマの免許を取得しました。
教習所に通ってみると、クルマの運転の楽しさに目覚めてしまいそれ以降バイク熱はすっかりなくなってしまったのですが、そのバイク熱が再燃。そして去年の3月に二輪免許を取得するため、教習所に入校しました。
そのとき、また突拍子のないことを考え始めます。それがバイクのレストアでした。クルマのメンテナンスやカスタムは簡単な作業であればDIYしていたので「バイクも自分でイジりたい」と。どうせなら免許取得後に乗るバイクは、自分でレストアしたら幸せかななんて考え始めます。
それ以降、ヤフオクでバイクを探しする日々が始まりました。しかし、これもコロナ禍の影響でしょうか? 待ち受けていたのはヤフオクでのバイク価格の高騰です。なかなか予算内で購入できそうなバイクが見つかりません。
そんな時、友人から「バイクを手放す人がいるんだけど……」という願ってもない話が舞い込んできました。車種はヤマハのTW200 。車検がないので250cc以下のバイクが欲しいと考えていた私はすぐに飛びつきました。
TW200といえば「ビューティフルライフ」というTVドラマでキムタクが乗っていたことで人気を博しオフロードバイク。ストリートチューンなどのカスタムベースとして爆発的に売れたバイクで、空冷単気筒ということもあってメンテナンス性が高いところも、私に刺さった理由です。
バイクを入手してみたらあまりの不調でレストアを決意!
バイクを引き取りに行くと、キャブレターのセッティングがめちゃくちゃ。燃調が取れていない状態で、エンジンはすぐにかかりません。それに加えて、至るところがサビだらけで配線もグチャグチャ。なかなか手のかかりそうな状態が、私にはそれが燃料になり逆にやる気に満ち溢れました。
とはいえ、大掛かりな作業は私ひとりではできず、友人に協力してもらい4人がかりで作業開始。自宅には大掛かりな作業スペースがないため、友人宅で場所を貸してもらいながら週一のペースで作業を進めます。
作業は本格的なものでサービスマニュアルをしっかり用意。キレイにするだけじゃなくカスタムの方向性を考えながら、一旦全バラにしてイチから作業をスタートしました。TWをバラすことは案外すんなり終わりましたが、その後のサビ落としからの塗装がなかなかの苦労でした。
基本は手作業で塗装を剥がし、その後サフェーサーを吹いて缶スプレーで塗装するという流れです。ただエンジンは手作業が困難だったため、友人宅にあるブロア式のサンドブラスト機を使って綺麗にしてから再塗装を行いました。
二輪免許取得と同時進行で約2カ月のレストア作業が完了
昨年5月から少しずつ作業を進めてきましたが、順調に進み少しずつカタチになってきました。しばらくすると緊急事態宣言が解除され、教習所通いも復活。ただ休校開けで予約がなかなか取りづらくキャンセル待ちを狙うなど、少しずつ教習課程を進めていきました。そして苦労の甲斐もあって同6月中旬には普通二輪免許を取得することができました。
そのころにはレストアも佳境です。カスタムの方向性はなかなか煮えきらず、とりあえず現状で乗れるようにすることを優先したのです。モジャモジャだった配線を引き直してキレイにまとめたり、ハンドルを溶接でワンオフ加工したりと、少しずつ元の状態に組み直していきました。そして2カ月弱の期間をかけてようやくレストア作業が完了。
バイクのお仕事にもチャレンジして自分のフィールドを広げられたら幸せです
そして私の夢であった6輪ライフ(クルマ+バイク生活)が始まりました。元々はGRBの走行距離を抑えたいというもありバイク購入を考え始めましたが、実際はそこまでGRB自体の走行距離は抑えられていません。
理由はどちらにもそれぞれ楽しさがあり、それを( クルマとバイクの)どちらかで紛らわすことはできないのだな〜と確信したから。とはいえ、ちょっとした近所の買い物にはTWが重宝します。使い分けは、雨の日はGRBで晴れた日はTWという使い方です。
これがキッカケで「2輪の仕事もしたい!」と思うようになりました。まだ、始めたばかりですが今後もこの生活を太く長く満喫していきたいと思います。