LSDも本格的な機械式を採用
もちろんエンジンだけではなく、サスペンションも専用に開発されたものが備わっており、車高は10mmダウン。当時は前述したように改造の規制緩和前だったため、車検証上の全高もきちんと1225mmに低められていた。
ブッシュ類も純正よりも硬度の高いものが採用され、LSDも本格的な機械式を採用。さらにエアコン、パワステ、パワーウインドウといった快適装備はすべてオミットされるという、まさに走りに振ったモデルだったのである(さすがにエアコンはオプション設定されていたが)。
ただし、このM2 1001はガチガチの走りのモデルというキャラクターを持っていた一方で、トラディショナルな内外装を持つモデルという側面も持ち合わせていた。
当時の価格は340万円だった
ひと目でそれとわかる、大型フォグランプがビルトインされたフロントバンパーやアルミ製のフューエルリッド、パナスポーツ製の15インチ8スポークホイールを備えたエクステリア。センターコンソールを廃したコンペティショナルなインテリアには専用フルバケットシートが2脚奢られていた。
ほかにも英国車を思わせる専用メーターや削り出しのシフトノブ&サイドブレーキレバー、専用のドアパネルを採用する。極めつけはアルミ製のロールバーが備わる本格的なものとなっていたのである。
当時の価格は340万円とロードスターとして考えると高額となっていたが、手が加えられている部分のことを考えればむしろ安いとも言えるもの。当時は、予約受付は世田谷のM2本社まで足を運ばなければならなかったが、納車はディーラーでも可能であった。予約が殺到したのも納得できる内容となっていたのだ。