発売から13年が経過した今でも「誉れ高い」走りを体感させてくれる
さて、気になる乗り味でだが、筆者はつい先日、中古のS402の購入を検討しているオーナーに代わり、購入前の試乗を知人から依頼された。新車当時にもステアリングを握ったが、13年を経過した今、あらためて試乗できたのは貴重な機会だった。
実際にステアリングを握ると経年変化を感じさせる部分もあるが、低回転から湧き上がるトルク、踏み込めばグイグイと背中を押されるような加速感はいまでも一級品であることを感じさせる。ステアリングフィールは13:1というクイックなギヤレシオのおかげで、切り始めからシャープに鼻先が向きを変えてくれる。
新車当時は若干硬さを感じた乗り心地も、年月を経たことでヘタっている訳ではなくいい意味でジェントルだと感じられ、乗れば乗るほどに味わい深い走りを実感。その欧州車にも負けない走行フィールは、日本車離れした上質さと、発売から13年近くが経過した現在でもグランドツーリング性能を損なうことがなく好印象は当時のままであった。