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「シャコタン」「ハミタイ」「鬼キャン」危険なリスクをはらむ過度なカスタマイズに要注意!

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TEXT: 並木政孝(NAMIKI Masataka)  PHOTO: Auto Messe Web編集部、写真AC

「ハミタイ」と「ツライチ」の境界線に要注意

 クルマのスタイルを決めるのはタイヤとフェンダーのクリアランスといっても過言ではない。スタイルをスポーティに演出する「面イチ(ツライチ)」は、フェンダーとホイールのアウターリムの際をほぼ同じ位置にすること。そして、このスタイルをより過激にした「ハミタイ」はフェンダーからタイヤがはみ出しているカスタムを指す。フェンダーから飛び出したハミタイ

 フェンダーからタイヤが飛び出しているということは、サスペンションが上下したときにフェンダーとタイヤが接触する危険性があり、フェンダーに切り裂かれたタイヤがバーストする危険性も高い。過度なローダウンでタイヤが片減り、そしてバースト

 また、車幅から飛び出したタイヤは人やモノを巻きこんだり、縁石などにヒットすることでホイールやタイヤにダメージを与える可能性もある。スタイルにインパクトを与えるカスタム手法だが、安全性を考えれば手を出さないことが賢明だ。

ちょうどいいひっぱり具合のセットアップ

「ひっぱりタイヤ」は空気圧が下がると大事故につながる

 ワイドなホイールに幅の狭いタイヤを無理やり装着する「ひっぱりタイヤ」。角度が付いた分だけサイドウォールが薄く見えるカスタム手法だが、そこには大きな危険が秘められていることを忘れてはならない。空気圧によってタイヤを左右に広げていることもあり、空気圧が下がってしまうとリム落ちを起こす。

 もちろん、タイヤがリムから落ちる(外れる)ことで、充填されていたエアが一気に抜けてしまいバーストと同じ状態を起こしてしまう。これがハイスピードのコーナリング中に起きればどういう結果になるかは理解できるだろう。コントロールができなくなったクルマは事故を起こすことになる。アームへの干渉をギリギリまで攻めたホイールマッチング

 見た目はカッコイイのだろうが、ひっぱりタイヤは大きなリスクを背負っているのだ。もし、ひっぱりタイヤを履いているのなら、クルマを使う前に必ず空気圧を確認すること。少しでも空気圧が落ちているようなら、すぐに充填するべし。

不正なカスタムは色々なリスクをともなう危険な趣味

 ここで紹介したやり過ぎカスタムはほんの一部に過ぎない。例を挙げればきりがないのだが、自動車という乗り物を過激にカスタムすれば、もちろん道路運送車両法の第99条「不正改造などの禁止」や道路交通法の第62条である「道路運送車両の保安基準を満たさない車を運転することを禁じる」に抵触することとなり、罰則が適用される。

 違反した場合には3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられ、罰則は不正改造車の使用者だけでなく不正改造の実施者に対しても罰則(道路運送車両法99条の2、第108条/6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科せられる。

 要するに違法改造車は使用者と共に違法改造車を手掛けた業者も同罪になると言うことだ。整備不良は反則切符や反則金だけでなく、車検を継続することもできないので注意するべし。また、保安基準を満たしていない車両の場合、違法改造が起因する事故であれば自動車保険が適応されないこともあるので注意するべし。万が一事故を起こしてしまった場合、自動車保険が適応されなければ車両だけでなく、最悪の場合、対人、対物、同乗者に対する全ての補償を自分で支払うことになるリスクがあることを理解しておきたい。

12
  • フェンダーから飛び出したハミタイ
  • ハの字をきった鬼キャン
  • ネガティブキャンバーを極端につけた鬼キャン
  • ホイールリムとフェンダーの面を合わせたツライチ
  • 車高を下げるためにコイルサスを外したノーサス
  • 過度なローダウンでタイヤが片減り、そしてバースト
  • ちょうどいいひっぱり具合のセットアップ
  • 鬼キャンと着地の合わせ技
  • アームへの干渉をギリギリまで攻めたホイールマッチング
  • カラーリングで見せる正統派な足元カスタム
  • アメリカではハミタイは合法
  • 着地したワゴンR
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