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実はMTよりATが正解だった! ドラテクを磨くなら「オートマ車」一択のワケ

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

ドラテク向上の近道はAT車にアリ!

 国産スポーツカーの中古車価格が高騰し、ドラテク鍛錬車選びに悩んでいる人も多いのではないだろうか。そんな悩みを抱えている人に朗報だ。手頃なボディサイズで素直な操縦特性やアフターパーツも豊富な車種をお得に購入できるいい方法がひとつある。

 それはスポーツモデルのAT車の中古車を買うというプランだ。MT車の設定があるクルマの場合、中古車でも人気は基本的にMT車に集中する。その結果、同一車種で同じようなコンディションのクルマなら、マニュアル車よりもオートマ車の方が10%ぐらい割安に買えることが多い。サーキット走行=MT車がベストだと思われがちだが…実はそうでもない こうした価格以外にも、ドラテク鍛錬車としてAT車を積極的に選ぶ理由はいくつかある。

ステアリング操作とペダルワークに集中できる

 スポーツドライビングの肝は、ブレーキとステアリングとアクセルの連携。シフト操作は本質的にいえば枝葉の問題だ。

 AT車はそのシフト操作から解放されて、ブレーキングとステアリングさばき、アクセルワークに集中して取り組める。そのため本質的なドライビングの上達が早く、しかもシフトミスのリスクがないので安全性も高い。シフトワークに自分のリソースを奪われないのは、ドラテク向上の大きなメリットになるはずだ。AT車のサーキット走行はハンドルに集中できる

高効率のドライビングが身につきやすい

 MT車に対するAT車のビハインドがあるとすれば、立ち上がり加速の鋭さ……。でも、それゆえにAT車で速く走ろうとすると、必然的に立ち上がり重視のライン、走り方が身につく。AT車のサーキット走行は立ち上がり重視の走行ラインが身につく

 昨今の高性能タイヤでは、とくに縦方向のグリップ力が優れており、コーナリングのボトムスピードより立ち上がり重視の走りが要求される。AT車で速さを求めていくと自然に立ち上がり重視の走りになっていくので勉強になる。

いまどきのATは壊れない

 いまのATはけっこう丈夫で、サーキット走行を楽しんでも滅多なことでは壊れない。MTだとクラッチも減ればシンクロも痛んでいくが、ATは油温管理さえしっかりすれば、けっこう大丈夫。心配ならATFクーラーをつければ万全だ。AT車のミッション

オススメの車種はいろいろとある

 ハンドリングがよくてフラットトルクなマツダRX-8などはとくにおすすめのAT車。あとはトヨタの86(スバルBRZ)や日産フェアレディZ(Z33・Z34)などもイケるし、ホンダのフィットRS、マツダのデミオ スポルトなどのコンパクトカーも狙い目だ。AT車のドラテク鍛錬車は意外にも多い

 車種は意外に自由度が効くので、固定観念にとらわれず、AT車でスポーツ走行の基本を学ぶのは、ドラテク向上の近道(?)だということも覚えておこう。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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