インターフェイス&制御機能を強化
専用ルーフラック上にセットしたドローンも然り。車両では侵入不可能となった際は、ドローンを発進させ、徒歩ルートの確認、救助者の位置確認、ファーストエイドキットの投下など、あらゆるアプローチで「一刻も早く」という隊員たちの願いが込められた。このドローンはステアリングとペダルでの操作を想定しているのもオモシロイ。
ほかにもスマホとのデバイスリンクにより、ほかの救助隊員との連携や「意思疎通」を強化するシステムなど、現場への突入力、現場での拠点力、現場での対応力が大幅に強化された。人や車両の動きを読み取るインターフェイスなど、現場で求められるさまざまな機能が投入されたのだ。「3D ACCESSをどうやって進化させるか」。その答えが空間リンクと意思疎通の“プラス2D”だったワケだ。これら革新の発想が本当に実用化されれば、まったく新しい働くクルマとして大きな活躍を遂げるだろう。
足まわり&エクステリアも抜かりなく
外装は「大隊長のレスキュー車」がモチーフ。与えられる装飾はどれも機能的な意味を持つが、それ以上に大隊長らしいマッシブさに満ちあふれたものとなっている。ホイールや足まわりは社外品に変更。フロントグリルやサイドロッカーパネルなどは5D ADVENTURE仕様に交換しているものの、基本は定評のあるRAV4のオリジナルが生かされていた。
ボディはオリジナルのアッシュブルーをベースに、マットシルバーのデザインラッピングを追加。バンパーやボトム部は突入性を高めるため、キズに強いオリジナルの保護塗装を施した。 ルーフのパトランプやリヤのラダーなども存在感はバツグン。コーナーパネル内を収納部としたり、バンパーコーナーのボトムにはステップを増設するなど、実用的なアレンジも散見される。 脱着可能で自動充電式となるキューブユニットはフロントバンパー部、専用ルーフラックに搭載。地形を読み取るライダーをはじめ、作業灯、カメラ、スピーカーの4種類を状況に応じた使い分けを想定している。リヤバンパーにもWi-Fiルーターやトランシーバーが収納されていた。 あくまでもコンセプトカーとはいえ、陸での活躍の可能性をさらに広げたRAV4 5D ADVENTURE。すでに各方面からその実用化と販売の声が多く挙がっているそうだ。