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HREタンドラが前戦に続き2連勝! 年間ランキングも2位に浮上【2021NASCARトラックシリーズ第15戦】

ナスカートラックの16号車走り

シリーズポイントも2位に浮上してレギュラーシーズンを終了

「カップ」「Xfinity(エクスフィニティ)」「Camping World Truck(トラック)」という、アメリカでもっとも人気のあるカーレースである「NASCAR(ナスカー)」。その3大カテゴリーのうちのひとつである、トラックシリーズに長年参戦してきた「HATTORI RACING ENTERPRISES (HRE)」は、ナスカー界で唯一の日本人チームオーナーである服部茂章代表が率いるチームだ。

 今季も若手オースティン・ヒル選手を起用しトラックシリーズに参戦を続けているが、その第15戦「United Rentals 176」がワトキンス・グレン(ザ・グレン)で開催となった。このサーキットは古くはアメリカF1も開催したことのある由緒あるサーキット。ニューヨーク州にあるがマンハッタンからは遠く、自然豊かな丘陵地帯に位置する1周3.37マイル(5.43km)の高低差の大きなロードコースである。

第1ステージは19位でチェッカー

 現地時間8月7日(土)に開催されたこのレースは、フリー走行と予選は実施せず、決勝レースのみを行うレースフォーマットでの開催。決勝グリッドは前戦のレース結果からの抽選で決まるが、ここでHREの16号車はポールポジションを獲得した。

 そして迎えた決勝レースは午後12時30分にグリーンフラッグが振られた。今回のレースは、第1ステージが20周、第2ステージが47周の各チェッカーの後、最終ステージ72周目のゴールを目指す。ポールポジションから好スタートを決めたヒル選手は、レースをリードしていく。しかし、8周目には後続のクラッシュによりイエローコーションが出され、このリスタートの1コーナーでのブレーキング競争で5番手に後退する。

 その後もトップグループでレースを続けるが、チームは第2ステージのポジショニングを優先してステージブレイク前となる18周目にピットインを指示。給油と4本のタイヤ交換を行い、第1ステージを19位でチェッカーを受ける。このステージブレイクではコースに留まったことで、3番手から第2ステージのスタートを切ることになった。

最終ステージはトップチェッカーとなり2連勝!

 第2ステージはスタート直後の1コーナーではポジションを下げるが、立ち上がりのスピードに勝るヒル選手は周回ごとに順位を上げて行き、28周目ついにトップに浮上する。ヒル選手はそのままスピードを緩めることなく2番手以降を3秒以上引き離して快走を続ける。だが、チームは再び戦略を変更し再度ステージブレイク前の42周目にピットインの指示を出す。ミスが許されないグリーンフラッグ下でのピット作業で、クルーは給油とタイヤ交換をこなす。2番手で16号車をコースに戻し、そのままステージ優勝のチェッカー。貴重なポイントを積み重ねるとともに、トップから最終ステージのスタートを迎えることとなった。

 最終ステージではトップで1コーナーをクリアしたものの、2番手につけたライバルとの緊張した展開が続く。レースの勝者はこの2台に絞られるなか、61周目に雷を伴った豪雨の警報が出されたことでセーフティカーが導入され、レースは一時中断。その後1時間に渡り天候の回復を待つが、警報が解除されることはなく、この61周目の順位でレースが成立。HREの16号車は前戦に続き2連勝となり、シリーズランキングも2位に浮上。2021年のレギュラーシーズンを最高の形で締めくくることとなった。この第15戦まででレギュラーシーズンは終了となり、次戦からはシリーズチャンピオンをかけたプレイオフ戦となる。

 

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