「イニD」の世界観も描写され、迫力のバトルがファンを虜に!
2017年より週刊ヤングマガジンで連載されているコミック「MFゴースト」。作品の内容はしげの秀一先生が世に問う、新世代の公道バトルストーリーです。
車体が触れあうほどに激しく競り合うマシンの描かれ方や、「ゴワワ!」「ギャウ!」などと誌面に躍る擬音の迫力はまさに「イニシャルD」そのもの。しげの先生独特のタッチが読者を興奮させています。2021年5月時点でのコミック累計は11巻で270万部超え! とファンの心を掴んでいます。 そんな同作品に登場する車両や主人公の愛車「トヨタ86」をレプリカしたクルマが「A PITオートバックス東雲」に集結した。
本作を知らない人のためにあらすじを少し紹介しておこう!
「MFゴースト」は、ノールールの公道バトルではありません。興業として運営されている立派なモータースポーツなのです。走るエリアこそ実存する一般道路ですが、設定としては富士山の大噴火により無人になってしまったゴーストタウンであり、自然のいたずらでできたクローズドコースが舞台となります。
そしてこの興業をオーガナイズするのが「リョウ・タカハシ」なる人物です。そう「イニシャルD」に登場したあの高橋涼介と思われる人物なのです。家業の医師の道を歩むはずの群馬のお坊ちゃんが、世界に3000万人のサブスク会員を抱える人気モータースポーツ「MFG」の総帥なのです。
さらに気になるのは藤原拓海の存在です。「MFゴースト」のなかでは、彼はWRCに挑戦するも不慮の事故によりドライバー人生を諦め、イギリスにあるレーシングスクールで講師を務めているとのこと。やはり、一度はワークスドライバーとして大舞台に挑戦していたんですね。
世界線としては「イニシャルD」よりも約30年後という時間軸ですから、拓海もアラフィフのミドルエイジ。あの天然だった青年がどんな歳の重ね方をしているのかはまだ作中で明らかにされていない(後ろ姿しか出ていない)のですが、とても気になるところです。ちなみに既婚のようです。 そしてトヨタ86に乗る「MFゴースト」の主人公・片桐夏向(かたぎり・かなた)は、そのレーシングスクールの卒業生で、拓海の薫陶を受けたスーパードライバーです。ハートはクールだが走りはホットというスタイルはまさに拓海そのもの。往年の名技「溝落とし」をやってのける場面も盛り込まれていたり、まるでスター・ウォーズのように脈々と紡がれるサーガは、ファンサービスにあふれています。「ゼロ理論」の池田竜次が小田原市議会議員になっていたり、はからずも禿げあがってしまった池谷センパイの姿など、時の流れを感じさせるサブキャラもちょくちょく登場しています。
ハチロクレプリカも世代交代!? パンダトレノからライトニングレッドの86に!
ミーティング当日は、「イニシャルD」、「MFゴースト」という新旧しげの作品登場車両に加え、ドリキン土屋圭市もサプライズで登場。日本のストリート発祥のドリフトを、世界的な地位へと昇華させたカリスマなくして「イニシャルD」は誕生しなかったはずですから、期せずしての3つのコラボで会場は沸きに沸きました。
拓海の乗るハチロクそのままの仕様を作るのが定番のドレスアップとして定着したように、片桐夏向仕様にトヨタ86を仕立てるという流行も、すっかり浸透しています。
大きな特徴は、純正色ライトニングレッドのボディカラーに、サイドに大きく「86」のゼッケンが配されている点です。富士山周辺の公道を使って年間5戦をこなす「MFG」では、賞金を獲得するたびに夏向の86はバージョンアップしていきます。
拓海のマシンが「秋名のハチロク仕様」、「プロジェクトD仕様」などとそれぞれの世代に分類されるように、夏向の86も「第1戦・小田原仕様」、「第2戦・芦ノ湖GT仕様」、「第3戦・ペニンシュラ真鶴仕様」が存在します。当日は、それら世代が壮観にも並んでいました。