キメラ・アウトモービリ キメラEVO37
WRC(世界ラリー選手権)のグループBクラスに参戦するため、1982年にランチアがアバルトとともに開発し投入したランチア・ラリー。このモデルはランチアのミッドシップスポーツカー、ベータ・モンテカルロをベースとし、キャビン以外の部分をスペースフレームで創り上げたコンペティションマシンだ。ちなみに愛称の037は開発コードであり、正式名称は単に「ラリー」である。 そんな往年のラリーマシンを現代風にリマスタードしたのが、キメラ・アウトモービリ社が手掛けた「キメラ・EVO37」である。これは既存のランチア ラリーをベースにしたものではなく、ラリーのベースとなったベータ・モンテカルロがベースとなっており、オリジナルのラリーと同じく前後をスペースフレームで創り上げたもの。 エクステリアはラリーの面影を強く残しながらも現代風にアレンジされたもので、搭載されるエンジンはオリジナルにも搭載された2L直4エンジンを2.1Lまで拡大。ターボとスーパーチャージャーをプラスすることで505ps/56.0kg-mを発生するものとなっている。
レジェンデ・アウトモビル ルノー5ターボ
1972年に発売されたルノー5(サンク)は、なんの変哲もないFFレイアウトのコンパクトカーだ。アルピーヌが手掛けたホットモデルも存在していたが、こちらもWRCで勝つためにサンクをベースに大幅な“魔改造”を施したのが78年に登場した5ターボである。 これはフロントに搭載されていたエンジンをミッドシップに搭載するという荒業で、ボディは大幅にワイド化。搭載されていたエンジンは1.4LのOHVターボ(160ps)とスペックだけ見るとそこまでのモンスターっぷりはないが、その見た目のインパクトは絶大だった。 そんな5ターボのレストモッドを生み出したのが、フランス系の企業であるレジェンデ・アウトモビルだ。ベース車の雰囲気を色濃く残しながらも、LEDライトを多用した近代的なフォルムと、フロント16インチ、リヤ17インチの大径ホイールを納めるためにより拡大されたフェンダーが最大のアイコン。 メカの詳細は公表されていないが、MAX400psを超えるターボエンジンと、3ペダルMTが組み合わされているとのこと。足まわりは5ターボ マキシと同様のジオメトリーのダブルウィッシュボーンがおごられているそうだ。