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NSXよお前もか! 初代は大成功したのに2代目が振るわなかった国産車6選

初代が偉大すぎると後継者はツライ? 2代目が苦労した国産車

 

 創業者が築いた会社を2代目が潰す、なんてのはよく耳にする話。継承した事業を拡大するというプレッシャーは、同じ立場にならなければ理解できないだろう。そんなジンクスは自動車にも当てはまるケースがあるようで、大ヒットした初代よりイマイチな結果で終わった、後継者の悲哀ともいうべきモデルをいくつか紹介したい。

ホンダNSX

 まずは先ごろ2022年いっぱいで生産終了のニュースが流れたNSX。507psを発揮するエンジンに加えドライブモーターが48ps、フロントのモーターが37psというスペックを誇る。システム全体としては581psもの高出力で、しかも駆動方式は4WDという文字どおりのスーパーカーだ。

 鮮烈なデビューを飾った初代に負けない性能と話題だったが、街やサーキットで見かける機会はかなり少ないように感じてしまう。初代の3倍に近い2400万円オーバーの価格、専用工場での手作業に起因する生産台数の少なさ。そして車格の割りにチープと評されるインテリアの質感など、さまざまな要因で販売は振るわず、期待された『タイプR』も幻に終わりそう。性能だけを考えれば失敗にはほど遠い名車なのが惜しい。

トヨタbB

 続いて10年を超えるロングセラーで販売台数も20万台オーバーながら、センセーショナルだった初代と比べ地味な印象が拭えないbB。

 ドレスアップ映えしそうな『ちょいワル』のデザインや、最上級グレードでは9つものスピーカーを備えていたり、フロントシートが沈み込み外部の視線を気にせずくつろげるモードなどを採用した。売れに売れた初代の実績に油断したワケではなかったはずなのだが……。

 不調だった理由はベース車が初代のヴィッツより小型なパッソになったこと、好き嫌いが分かれてしまいがちな外観や数々の装備、2009年の4月から実施されたエコカー減税の対象ではなかったことが挙げられる。それでも先に書いたとおり20万台は売れているのだが、初代がほぼ半分の販売期間ながら32万台であったり、後継モデルが出ずbBの名が消滅したことから、どうしても失敗作とのイメージを受けてしまう。

トヨタRAV4

 同じく性能は評価されつつ販売が不振だった2代目といえば、クロスオーバーSUVの先駆者とでもいうべきRAV4だ。

 1994年に発売された初代は5ナンバーのサイズに収まるボディと、従来のクロカンとは一線を画したカジュアルな雰囲気で、スポーツカーに取って代わるカタチで若者の間で大ヒットした。

 ところが2000年にデビューした2代目は、全グレードとも大柄な3ナンバーのボディになったことや、エクストレイルやフォレスターといったライバルが増えたこともあって、人気の面では低空飛行のまま終わった感が否めない。

日産セフィーロ

 日産では2代目のセフィーロが真っ先に思い浮かぶ。バブル経済のさなかに誕生した初代のA31は、R32スカイライン、C33ローレルと基本コンポーネンツを共有するFRセダンとして、チューニング業界でも根強い人気を誇っていた。

 ところが1994年にフルモデルチェンジした2代目はFFに。外観もシャープさやスポーティさとはかけ離れており、販売は約6万6000台と初代の約14万1000台の半分にも届かず。同じく3代目になっても人気は回復せず、後継車のティアナが出たことで消滅してしまう。

日産プリメーラ

 日産のセダンでいえばプリメーラも。初代はクラス最大級の広さを誇る室内やスポーティさと高級感を併せ持つスタイルで登場。欧州カー・オブ・ザ・イヤーで日本車として初めての2位を獲得し、販売においても34万台に迫る大人気モデルだった。

 正統派スポーツセダンというキャラクターを引き継いだ2代目は、乗り心地の改善など性能面は確実にブラッシュアップされていたが、当時はクロカン人気の全盛期だったこともあり販売台数は約16万台。決して不人気でも低評価でもなかったが、初代ほど強烈なインパクトを残せなかったのが惜しい。

 ちなみにモータースポーツでは日本のJTCCのみならず、ヨーロッパのBTCCでも初代を上まわる大活躍をみせた。

ホンダ・シビックタイプR

 最後はシビックタイプRだ。ベース車のEKシビックがマイナーチェンジすると同時に登場した初代は、軽量なボディに1600ccながら185psを発揮するエンジンを搭載。モータースポーツのあらゆるカテゴリーを席巻した。

 しかし2代目のEP3はイギリス生産のため輸入車として扱われた。ワンメイクレースもシビックからインテグラに移行したことや、従来のシビックからかけ離れた大柄なボディなどの要因が重なり、販売は5000台に満たないまま次のFD2へとバトンタッチする。初代のEK9が約1万5000台も売れたことを考えると、失敗作の烙印を押されるのは止むを得ないだろう。

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