ベース車両+約200万円アップもリーズナブルといえる高性能ぶりを発揮
【ホンダ・シビックMUGEN RR(FD2)】
シビックMUGEN RRは4ドアセダンだったFD2型シビックタイプRをベースとした、無限初のコンプリートカーだ。そのチューニング内容は、カムシャフトや吸排気系の変更によりベースエンジンのK20Aを15psパワーアップ。 シャーシは専用サスペンションや専用タイヤ&ホイールの装着で強化。また、ブレーキローター&パッドが変更され、制動力が高められた。エクステリアにはエアロパーツや専用レカロシートを装着。トータルチューニングが施されていた。
このファインチューニングによりシビックMUGEN RRはベース車でも十二分だった速さに加え、各部の質の高さも備えている。300台限定で477万7500円という価格ながら、あっという間に完売となったのもよくわかるでき映えだった。
北米の熱狂的なファンに応えた日本未発売の最強Sモデル
【スバルSTI S209(VAF)】
STIのコンプリートカーにおいてエンジンにも手が加えられるなど、Sシリーズ最新のS209は北米仕様のWRX STI(VAF型)をベースにしたコンプリートカーだ。
このS209はアメリカ専売モデルとして発売され、もちろん日本には未導入。その内容はピストンやコンロッドなどに強化品が使われ、また大容量インジェクターや燃料ポンプは専用のチューニングパーツが採用された。搭載エンジンは日本でおなじみの2L水平対向のEJ20ターボではなく、STIのコンプリートカーとして最高出力となる341psを誇る2.5Lターボが搭載された。
また、265/35R19サイズ(S208の標準車は255/35R19)のタイヤを前後に装着したことでオーバーフェンダーを追加するなど、それまでのSシリーズから一歩踏み込んだものとなった。
ちなみに2.5L化されたEJ25型ターボは、レッドゾーンまで一気に回る2LのEJ20ターボとは異なり高回転での気持ちよさに欠ける。だが、その反面、パワーバンドの広さによる扱いやすさがあり日本で販売されなかったことがとても悔やまれる1台だ。