インテグラタイプS/ほどよくスポーティなクーペ
2021年現在最後のインテグラとなっている4代目。この4代目に2004年のマイナーチェンジでそれまでのiSと変わる形で設定されたのがタイプSでした。単純にiSが名称変更されたのではなく、2インチインチアップした17インチタイヤの採用やブレーキの容量アップなどが行われ、しっかりと走りの部分もバージョンアップしての登場となりました。
インテグラタイプSは同時期にラインアップされていたインテグラタイプRの陰に隠れがちなグレードです。しかし、充実した装備と過激すぎない程よくスポーティな出で立ちを持っていて、日本市場におけるホンダのスペシャリティクーペの最期の血統を持ったモデルとも言える存在です。
プレリュードタイプS/走りもイケたデートカー
ハイソカーブームの時代に大ヒットを記録したプレリュード。そのプレリュードの最終モデルとなった5代目モデルにタイプSはラインアップされていました。プレリュードはスポーツカーではなく、あくまでもスペシャリティクーペとしての進化を求めたため、当時最新のエアコンやUVカットガラスなど豪華な新装備を引っ提げての登場となりました。しかし、タイプSに搭載された2.2Lエンジンは220psを発生し、リッター当たり100psというタイプR並みの高性能を実現。さらに左右の駆動力配分を適正に行うことで、高い旋回性能を実現するATTSなどが新メカニズムとして採用され、ホットな走りも抜かりないモデルでした。
S2000タイプS/ド派手なエアロが話題に
ホンダ久々のFRスポーツとしてデビューしたS2000。タイトな室内空間に9000rpmまで回るエンジン(初期型)を搭載したこのモデル自体が、すでに中辛の域を超えているとも言えます。そんなS2000にタイプSが加わったのは、S2000最後の改良と言える2007年の一部改良でのことでした。 専用のチューニングのサスペンションなどが採用されていますが、もっとも驚くのはそのエアロパーツ。フロントスポイラーも結構大きめのモノが装着されていますが、それ以上にインパクトがあるのがリヤウイングです。量産車としては大型のGTカーを思わせるこのウイングは「理想的な前後リフトバランスの追求」を行った結果だそうです。 GT-R NISMOなどで時々「警察に止められちゃったよ!」なんて声を聞きますが、S2000タイプSは「ノーマルでこんなウイング付けていいの?」と筆者が最初に思ったモデルでした。