ヒヤリ、ハットの体験談からDIY整備のトラブル防止に役立てる
DIY、つまり自分でいろいろとやってみるというのは基本的にはいいこと。愛着も湧くし、クルマ好きならメカなどにも詳しくなる。しかし、素人が手を出すということはリスクをともなうのは当然のことで、プロは技術も環境も、そして何かが起こったときのフォローも含めてリスクを負っている。
だからこそ、やったことに対してお金がもらえるわけだ。なんとなくやってみて、たぶん大丈夫だから料金くださいというわけにはならない。 この点をしっかりと踏まえたうえでDIYもやればいいのだが、できるようになるまでにいろいろと起こってしまうのは事実。また油断でもトラブルは起こる。勉強代とはいえ、一歩間違えば大惨事的なこともあったりするのだが、今回は今まで見聞きし、さらには自分でも遭遇したヒヤヒヤ体験を紹介しよう。他山の石とせず、トラブル防止に役立ててほしい。
【DIYでやりがちなNG行為1:ジャッキが傾いて車体が落ちた】
1t以上もある車体を上げるのだから、危険はともなう。所定の位置にちゃんとジャッキをかけていれば問題ないが、下が土や砂利だと意外と簡単にジャッキが外れたり、ズレたりする。そもそもジャッキを上げると角度的にズレることも多い。少しだけならすぐに危険とはならないが、徐々に傾いてくることもあるので油断は禁物。 完全に落ちてしまうと危険なだけでなく、車体も痛める。下敷きになれば死んでしまうこともあるだけに、車体の下に入る場合は水平な場所で作業するのはもちろんのこと、ジャッキだけでなくリジットラック(通称、ウマ)をかけてから行うようにしたい。
【DIYでやりがちなNG行為2:ショートしたりヒューズが飛びまくる】
電装系用品の追加は丁寧に作業すればそれほど難しくはない。逆を言えば、丁寧にしないと落とし穴が待っている。作動しないのはもちろん、結線がいい加減でヒューズが飛んだり、ときに壊れてしまうこともある。電気は見えないだけに、慎重に行うのはもちろん、絶縁テープや簡易テスターなど最低限の工具は用意しておきたい。
【DIYでやりがちなNG行為3:ヘッドライトから出火】
最近はネット通販で安いカー用品が簡単に手に入るようになってきた。いわゆる中華製というやつで、利用している人も多いのではないだろうか。
安いだけでなく、最近は品質もかなり向上しているのだが、以前はそれなりの品質も多かった。体験したのはHIDキットからの出火。雨だったので、ボンネットが暖められて湯気が出ているのかと思いきや、煙がモクモク。ボンネットを開けたら、火がメラメラ。 気づくのが遅かったら、全焼していたかもと思うとゾッとした。評価も信じられないときもあるが、できるだけ下調べしてから購入したい。
【DIYでやりがちなNG行為4:ネジの頭が落ちた】
DIYでよくわからないのは、ネジの締め具合だろう。力強く締め込みすぎるとナットは軸から、ボルトは頭が落ちることがある。というか、意外にあっさりモゲる。基本的には外れないかと心配になったりして、力を入れ過ぎることがほとんど。 心配ならそこそこで締めて、しばらくしてから点検するといい。ホイールナットなどの重要部分は指定のトルクで締めるのがベスト。