テントの中でキャンプが完結するお座敷スタイルが人気急上昇中!
長らくディレクターズチェアなどのダイニングチェアを意識した座面高のチェアが使われてきた日本のキャンプシーンだが、ロゴス「あぐらチェア」やコールマン「コンパクトフォールディングチェア」がヒット。そのあとに登場したより軽量なヘリノックス「チェアワン」の大流行をきっかけに、今ではローチェアを用いたロースタイルがスタンダードとなって久しい。
一方、テントは大型化が進み、ツールームテントが当たり前。以前は珍しかったソロキャンプ用テントですらリビング付きのものが続々登場しており、テントの中で生活が完結するようになった。その結果、テントの中にラグを敷いて一日を過ごす「お座敷スタイル」が秋冬キャンプで定番になりつつある。
ラグジュアリー化した最新のお座敷キャンプスタイルが快適
90年代中〜後期にも「お座敷スタイル」が流行ったが、タープの下にラグを敷いて座椅子風のグラウンドチェアで過ごす「お花見」の進化系。近年の「お座敷スタイル」は快適さを追い求めた末のスタイルで、ローチェアやベンチ、ソファを使うなど、似ているけれども随分様相が異なってきている。
床ができたら、ローテーブルとローチェア、クッションなどの好きなファニチャーをセットする「お座敷スタイル」で、雨に濡れるのはテントと地面に触れるシートのみ。道具が汚れることなく、素早く撤収できることも人気の理由だ。
お座敷スタイルならゴロンと寝転がれるので就寝スペースが嵩張らず
よく似たものに「土間スタイル」があるが、これは大型テントのインナーを使わず地面むき出しで、コットに眠る方法。どちらも昼寝中の子どもをチェックしやすいが、テント内に家族分のコットを置く必要があり手狭になることも。
「お座敷スタイル」なら寝室はもちろんリビングでも昼寝させておける。ソロキャンプであればほかの人が移動するスペースを確保しなくていいので、そのままゴロンと寝転んでも文句を言われることはない。
お座敷スタイルのデメリットは火器の使用は結局外で行うこと
もちろんデメリットもある。テント内で火器が使えないためキッチンスペースはテントの外。料理をするのはもちろん、湯を沸かすときもいちいち靴を履かなくてはならない。当然、焚き火もリビングの外だ。地面のコンディションによっては、焚き火を囲むためにチェアを外に出したらひどく汚れることも考えられる。かといって室内用と室外用のチェアを用意すると荷物が増える。