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「車両火災」は他人事じゃない! クルマ好きこそ常備しておきたい「車載消火器」の重要性

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web

正しく設置しなければ逆に危険となる場合も

 では車載用の消火器とはいったいどんなモノなんだろうか。内部に圧縮した消火剤を詰め込む構造は家庭用と変わらないが、車内は温度変化がかなり激しくクラッシュによる衝突もあるため、消防法によってかなり細かくルールが定められている。自分でステーなどを作って家庭用の消化器を固定する、なんて方法じゃ逆に危険を招くこともあるので注意しよう。

消化器設置の施工風景 日本のモータースポーツを統括するJAFでは、カテゴリーにより多少の違いこそあるものの、公認競技車両の大半が消化器の搭載を必須としており、そうじゃなくとも『推奨』という扱いだ。ちなみに国際格式のレースとラリーにおいては、運転席に座ったままスイッチ操作で車内に消火剤を噴射する、自動消火システムの装着が義務化されている。

競技車の消化器 プライベーターが使う車載用の消火器で代表的なメーカーは、イギリスの『ライフライン』や『FEV』が著名な存在だ。また近年ではデザイン性が高くドレスアップにも有効な、コンパクトなサイズの消火器も人気を博している。いずれもプロショップや通信販売で購入することが可能。ただし上で書いたとおり取り付けの方法や場所によっては、役に立たないどころか逆効果な場合もあるため注意してほしい。

 最後に使用期限に関して説明したい。モデルや製品により違いはあるけど、6~7年というのが一般的のようだ。それを過ぎたら中身の詰め替えが必要になるのでメーカーや販売店に依頼、ボトル本体の状態もチェックし問題がなければ期限が延長される。クルマが火に包まれたような状況では焼け石に水かもしれないが、小型のタイプでも初期消火においての有用性は十分だ。自分には関係ない対岸の火事と思わずに、愛車へ常備しておくべきアイテムだろう。

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  • 消化器設置の仮位置
  • 消化器設置の施工風景
  • 消化器設置
  • 消化器設置後の車体裏
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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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