万が一の際に備えて常備しておきたいアイテム
ニュースで時おり目にする車両火災。自分とは無縁の事故と思っている人も多いが、実際に愛車が炎をあげてからじゃあとの祭りだ。とくにサーキット走行を楽しみユーザーは、ほかのドライバーに迷惑をかけないためにも、車載用の消火器を常備することをオススメする。
周囲の車両や施設にまで延焼させないために
エンジンがブローしてオイルが漏れ、最初に芝生が焼けて車両まで延焼。クラッシュで燃料タンクが破損して炎上、バッテリーがショートしての発火。サーキットで起きる車両火災の原因はさまざまだ。自分がそんな事態に見舞われたらどうしよう。大半の人はクルマを降りて安全な場所に退避し、大切な愛車が燃え上がる様子をただ眺めるだけ。
大半のサーキットはピットやコース内に消火器を備えているが、残念ながら車両火災は発生する場所を選んでくれるワケがないし、オフィシャルが即座に到着し消化活動を始めるとも限らない。そんなとき被害を最小限に食い止めてくれる強い味方が、レーシングカーでお馴染みの車載用『消火器』なのだ。
正しく設置しなければ逆に危険となる場合も
では車載用の消火器とはいったいどんなモノなんだろうか。内部に圧縮した消火剤を詰め込む構造は家庭用と変わらないが、車内は温度変化がかなり激しくクラッシュによる衝突もあるため、消防法によってかなり細かくルールが定められている。自分でステーなどを作って家庭用の消化器を固定する、なんて方法じゃ逆に危険を招くこともあるので注意しよう。
最後に使用期限に関して説明したい。モデルや製品により違いはあるけど、6~7年というのが一般的のようだ。それを過ぎたら中身の詰め替えが必要になるのでメーカーや販売店に依頼、ボトル本体の状態もチェックし問題がなければ期限が延長される。クルマが火に包まれたような状況では焼け石に水かもしれないが、小型のタイプでも初期消火においての有用性は十分だ。自分には関係ない対岸の火事と思わずに、愛車へ常備しておくべきアイテムだろう。