レジェンドドライバーが語る「印象的だった国産車」
日本人初のル・マン24時間総合優勝を成し遂げた、日本モータースポーツ界を代表するレジェンドドライバーである関谷正徳さん。そんな日本代表として世界で戦ってきた関谷さんに、印象的だった市販車について伺った。
マツダ初代カペラ
市販車で記憶に残っていたり、思い出深かったりするクルマはありますか? と聞くと関谷さんはまずカペラの名前を挙げた。
「市販車で、となるとまず思いつくのはマツダのカペラだね。自分はロータリーエンジンでレースデビューしたんだけれども、最初の1戦だけファミリアで戦って、そのあとはずっとカペラでレースをやっていたんだ」「ロータリーエンジンはお金がかからなくて、それも駆け出しのころレースを続けてこれた理由と言えるね。自分のモータスポーツの原点とも言えるクルマだよ」
トヨタ初代ソアラ
次に名前を挙げて下さったのは、ハイソカーブームの火付け役とも言えるモデルである初代ソアラ。
「ソアラは世間的に物凄い影響を与えたクルマだったね。自分も所有して乗っていたけれど、当時の日本車にはないカッコいいスタイルと、高い性能を持っていたよ。快適に移動できる高級スポーティカーの先駆けと言えるクルマだったね」
トヨタ初代スープラ(A70型)
そして、自身もレースで乗っていた70スープラの名前も挙げた。
「70スープラはグループAのレースではもちろん、普段の移動にも乗っていたんだけれども、この頃は随分と飛ばしていたね」
「でも基本的にはノーマルだったよ、変えていたのはホイールくらいかな、トムスの井桁ホイールに履き替えていたんだ。でも随分と飛ばしていたからかホイールにクラックが入っちゃったんだよ。今じゃ市販車でサーキットをガンガン走っても、ホイールにクラックが入るなんて滅多にないのにね。そういった部分だけ見てもクルマってものすごく進化したと思うよ」