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「クルマの進化を直に味わうことができたのは人生の喜び」ル・マンウイナー関谷正徳が語る「私の印象に残ったクルマ」4台

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TEXT: 西川昇吾(NISHIKAWA Shogo)  PHOTO: 西川昇吾/トヨタ/マツダ/Auto Messe Web

トヨタ初代セルシオ

 最後に名前を挙げたのは、トヨタが世界に衝撃を与えた初代セルシオだった。

「セルシオはトヨタ作ったが世界に勝負できる高級車で、その完成度は高くて世界の自動車メーカーに影響を与えたのを今でもよく覚えている」トヨタ初代セルシオ

「自分は何よりその静かさと、振動の少なさに感動したね。クルマは高級車になればなるほど静かで振動が少ないんだけれども、当時のセルシオは値段以上に静かで振動が少なかったよ。自分でも移動用として購入したし、セルシオとエスティマの2台態勢だったことは長かったね」

 そして、このセルシオの静寂性と振動の少なさを振り返ると現愛車であるMIRAIの話をした。

「さっき、クルマは高級車になればなるほど静かで振動が少ないと言ったけれども、その観点から言えば今乗っているMIRAIは数千万円の価値があるね」

自動車進化の最前線に立つことができたことを誇りに思う

 そして、クルマの進化で印象的だった部分を述べた。

「昔はウォーターホースなどのゴム類や、プラグを短期間で定期的に交換しなければ全然まともにクルマは走らなかった。それが今やオイル交換だけで100万kmも走るようになったんだ、自分たちの世代からすれば物凄いことだよ。ステアリングがボールナットからラック&ピニオンになって、レスポンスが良くなったときは驚いたし、ボディ剛性も高くなって、ブレーキもしっかりして、最高出力もだんだんと高まっていって……進化を思い出していくとキリがないね」関谷正徳さんとトヨタMIRAI 最後に、関谷さんは自身の人生と自動車の進化について述べた。

「自分はクルマの進化と共に人生を歩んでくることができた。とくに日本車が世界と戦える存在へと成長していく時代に、自動車進化の最前線の場と言えるモータスポーツに携わることができたのはとても幸せなことで、人生の喜びだね。クルマの進化を直に味わうことができたんだから」

 関谷さんはそう語ってくれた。

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