最終的にはツインターボが組み込まれたVG30DETTを搭載
最後になりましたがエンジンについても紹介しておきましょう。MID4でお披露目された3L V6ツインカム24バルブのVG30DEは、翌年2月のF31系レパードを皮切りに、次々と市販モデルに展開されていきました。今度のMID4IIはVG30DEから、ツイン・インタークーラー付きのツインターボが組み込まれたVG30DETTに発展していました。 市販モデルではなかったことからか最高出力は、業界自主規制である280psを大きく凌駕して330ps/6800rpmを発生。最大トルクは39.6kg-m(338N・m)/3600rpmを捻り出していました。
MID4に比べて一段と完成度が高く、その市販化が期待されたMID4IIでしたが、とうとう日の目を見ることもなく今に至っています。 MID4ともども、日産では研究実験車の扱いだったために、究極の4WDスポーツと評価されるスカイラインGT-Rが誕生したことで、その存在義務は果たしたということかもしれません。多くのファンも同じ想いを持っていると思いますが、MID4やMID4IIの発展形が路上を行き交い、街なかに佇み、そしてサーキットを駆け回る姿を見て見たかい、という偽らざる想いが、今も心のなかに過っています。