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プレイオフがスタート! HREタンドラは多重クラッシュに巻き込まれるも無事完走【2021NASCARトラックシリーズ第16戦】

ポイントランキングは6番手まで後退

「カップ」、「Xfinity(エクスフィニティ)」、「Camping World Truck(トラック)」という3大カテゴリーを持つ、アメリカでもっとも人気のあるストックカーシリーズ「NASCAR(ナスカー)」。「HATTORI RACING ENTERPRISES(HRE)」は、その3大カテゴリーのうちのひとつであるトラックシリーズに長年参戦しているチーム。今季も好調にシーズンを進めてきて、プレイオフに進出している。

ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイで開催された「ラウンド・オブ10」

 そのプレイオフの開幕を告げる「ラウンド・オブ10」は、イリノイ州・マディソンにあるワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイの1周1.25マイル(2.01km)のオーバルコースで開催となる。第1・2コーナーが11度、第3・4コーナーが9度、ストレート部分は3度とバンク角は浅く、左右コーナーの特性が異なるオーバルコースである。

 今回のレースは、フリー走行、予選は行われず、決勝レースのみを実施するレースフォーマットとなり、決勝グリッドは前戦のレース結果からの抽選。HREの「#16 AISIN TOYOTA TUNDRA」はポールポジションからスタートを切ることとなった。

 アメリカ東部時間8月20日(金)、午後9時にスタートした今回のトラックシリーズ第16戦「TOYOTA 200 presented by CK Power」は、第1ステージ55周、第2ステージ110周の各チェッカーの後、最終ステージ160周目にチェッカーとなる。

HRE16号車は第1ステージを8位フィニッシュ

 ポールポジションからスタートしたHREの16号車はスピードが上がらず苦しい展開から始まった。3回のイエローコーションからのリスタートでの混戦で後退していき、55周目の第1ステージのチェッカーを8番手で受けた。

 今回のレーストラックはピットレーンが狭く、一斉に車両がピットインした際の作業に危険を伴うため、ステージブレイクのピット作業は5分以内に作業しピットアウトするというレギュレーションとなっている。給油と4本のタイヤ交換をし、第2ステージは8番手からスタートした。

 不安定なハンドリングのせいでヒル選手はここでも中段の混戦に阻まれ11番手に後退してしまう。ここでサーキットの照明が消えてしまったことで、照明が修復するまで約一時間の赤旗中断を経て、69周目からリスタートが切られる。ここからも中段争い激しく、3~4ワイドの展開を続け、10番手で第2ステージのチェッカーを受けた。このステージブレイクでは、給油と4本のタイヤ交換に加え、大幅なセッティング変更を施し、9番手から最終ステージを迎えた。

 113周目に最終ステージのグリーンフラッグが振られると、ヒル選手はセッティング変更により息を吹き返したマシンで追い上げを図る。しかし前方ではマシントラブルにより失速し急減速した車両が原因によるクラッシュが発生。ヒル選手を含めた複数の車両が巻き込まれるかたちとなり、16号車は左半分が大きく損傷し、そのままコースサイドにストップする。

 しかし、HREチームは、ヒル選手になんとかピットまでマシンを戻すよう無線で指示。地面に接した車体から火花を散らしながらピットまで戻った16号車をチームクルーは必死に修復し、5周遅れながら何とかレースに復帰させ120周目のリスタートを迎える。ヒル選手は、不安定な車両をコントロールし続けてここから残りの30周を走り切り、23位でチェッカーを受けた。

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