ギャランの最上位のグレードMRにはツインカム・ヘッドを搭載
エンジンは新設計の1.3L/1.5L直4で、三菱としては初のOHCを採用していました。シャーシ的にもコルト1000シリーズがウイッシュボーンだったフロントサスペンションがマクファーソンストラットに変更されるなど、随分モダナイズされていました。当初は4ドアセダンの1車型でしたが半年後の1970年5月には2ドアハードトップが追加設定されています。
このコルトギャランをベースに登場したモデルがギャランGTOでした。1969年の東京モーターショーにギャランGTX-1の名で参考出品されていたコンセプトモデルをブラッシュアップした2ドアのハードトップクーペで、すべて1.6Lの直4エンジンを搭載していました。 最上位のグレードであるMRには、三菱初となるツインカム・ヘッドを搭載した4G32型サターンエンジンが乗せられていました。
三菱の“中興の祖”となったコルトギャラン
ちなみに、この1.6L直4エンジンは、MIグレードに搭載されたシングルカム/SUシングルキャブレター版も、MIIグレードのシングルカム/SUツインキャブレター版も、MR用のツインカム/ソレックス・ツインキャブ版も、全て4G32と呼ばれていました。
こうして三菱の“中興の祖”となったコルトギャランでしたが、国内経済が高度成長を続けるなか、ユーザーの上級志向に応えるように1971年には1.3LのAIが1.4Lの14Lに、1.5LのAIIが1.6Lの16Lに移行します。
さらに1973年にはハードトップのGSが1.6Lから1.7Lへと排気量を拡大していきます。そして1973年6月には2代目となるギャランが登場することになるのですが、こちらはエンジンのラインアップが初代の1.4L/1.6L/1.7Lから1.6L/1.85L/2Lへと排気量が拡大されていました。こうしたバックグラウンドの事情もあり、GTOにも排気量拡大に向け幾つかのアプローチがトライされることになりました。